ニュースリリース
2026年07月08日

リンテック、「令和7年度 広域自治体における資源循環システム構築の実証事業」を完了

地域特性に応じた資源循環モデルの有効性を確認

リンテックは、経済産業省「令和7年度 広域自治体における資源循環システム構築の実証事業」を通じて、地域特性に応じた資源循環システムの実証を実施し、このたび実証を完了しました。本事業では、地域ごとに異なる排出特性やインフラ条件を踏まえ、事業者・自治体等と連携しながら、サプライチェーン横断で資源循環モデルを構築・検証しました。その結果、地域類型ごとに求められるリサイクル手法や広域連携のあり方、再生材利用拡大に向けた課題と方向性を整理しました。

1. 背景・経緯

近年、世界的な資源制約や環境問題に対応するため、循環経済(サーキュラーエコノミー)への移行が加速しています。日本においても、資源自律経済(注1)の実現を目指した取り組みが進められている一方で、再生材の利用拡大や地域循環システムの構築は途上にあり、自治体間のさらなる連携や、分別・回収・再資源化の高度化・スキーム構築が課題となっています。こうした中、経済産業省では、広域的な循環システムの構築や再生材の安定供給に向けた施策を推進しており、株式会社三菱総合研究所が上記事業の委託先に採択されました。本事業では、大都市圏・地方都市・中小地域の3類型を対象に、自治体や事業者等と連携し、地域特性に応じた資源循環システムの実証を実施しました。

(注1) 資源自律経済:世界情勢による物資や資源の供給リスクを抑制し、経済の自律化・強靭化と国際競争力の獲得を目指す経済の在り方。

図1 本実証事業の対象地域

図1 本実証事業の対象地域

2. 本実証事業の成果

本事業では、各地域特性に応じた資源循環モデルを構築し、2025年9月~2026年2月末の期間において、再生材原料の回収から再資源化までのスキームを一体的に検証しました。

大都市圏における実証

工場、オフィス・店舗、家庭といった排出源ごとに、リサイクル手法の検証を実施しました。

(大都市圏における実証項目)

  • a.工場で発生するプラスチック資源(オレフィン樹脂)のケミカルリサイクル
  • b.オフィス・店舗等から排出される事業系プラスチックに含まれるオレフィン/PS樹脂のケミカルリサイクル
  • c.家庭から排出される容器包装リサイクルプラスチックに含まれるPETトレイ類のマテリアルリサイクル

その結果、排出源ごとに適したリサイクル手法を選択するとともに、排出時点での分別や選別・前処理技術の選択といった、資源循環システム一体での構築が重要であることを確認しました。

実証事業への当社の参画と検証結果について

粘着素材・特殊紙のメーカーであるリンテックは、海洋プラスチックごみ問題の解決に向けた取り組みを推進する業界団体「CLOMA(クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス)」に参画していることを契機として、本実証事業における「大都市圏」での実証に参画。使用済みプラスチック容器の回収後にフレーク状に粉砕してアルカリ温水で洗浄する際、容易に剥がれて分別できる「リターナブルラベル素材」を提供しました。

当社の担当範囲である「c.家庭から排出される容器包装リサイクルプラスチックに含まれるPETトレイ類のマテリアルリサイクル」の実証事業では、プラスチック容器が残渣として処分される要因の一つに、ラベルの残存が指摘されていることから、当社のリターナブルラベル素材が検証に使用されました。
アルカリ洗浄実験の結果、一般のラベルでは最終製品であるPET樹脂製フレークの中にラベル残存が確認されたのに対し、当社製品を使用したラベルはPET容器の破砕方式に依存せず安定した剥離性能を発揮する旨が報告され(注2)、同ラベルの普及を進めることの重要性が示されました。

図2 アルカリ洗浄実験

図3 リターナブルラベル素材を活用したリサイクル工程のイメージ

(注2) 目視確認で剥離評価を実施

なお、本実証の詳細結果については、2026年5月28日付で経済産業省ホームページに掲載された報告書をご参照ください。

当社は今後も環境に配慮した製品を開発・提案していくことで、循環型社会の実現へ向けた取り組みを加速させていきます。


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