経営方針

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株主・投資家の
皆様へ

長期ビジョンの達成に向け、総力を挙げて難局を乗り越える年

当社グループでは2030年のあるべき姿を見据えた長期ビジョン「LINTEC SUSTAINABILITY VISION 2030(LSV 2030)」を掲げ、その実現に向けた3か年の中期経営計画「LSV 2030-Stage 1」を2021年4月にスタートさせました。初年度となった2022年3月期は半導体・電子部品関連製品が好調な需要に支えられて大幅に伸長したことなどから、売上高・利益ともに過去最高を記録し、計画最終年度(2024年3月期)の経営目標を前倒しで達成しました。

2023年3月期につきましては、米国グループ会社での事業買収による相乗効果や円安進展もあって売上高は順調に伸長したものの、パルプをはじめとする原燃料価格や物流コストの上昇が利益を圧迫しました。さらに秋口以降、エレクトロニクス関連市場での在庫調整や米国景気の後退などの影響も受け、非常に厳しい一年となりました。

「LSV 2030-Stage 1」の最終年度となる2024年3月期は“「LSV 2030」達成に向け、総力を挙げて難局を乗り越える年”と位置づけ、調整局面からの回復が期待される半導体・電子部品関連製品の増産投資を着実に進めていく一方、引き続き低収益事業の採算性改善への施策を展開していきます。当社グループでは長期ビジョンと中期経営計画の双方において、売上高営業利益率とROEを重要指標として設定しており、現状5%台と見ている資本コストを大きく上回るROEを実現するため、各事業における収益性の向上や株主還元の充実などに積極的に取り組み、資本効率を高めてまいります。

また、今期も長期ビジョンの重点テーマに掲げているとおり、脱炭素社会・循環型社会に向けた環境対応や働き方改革の推進など、ESGに配慮したサステナビリティ経営を強化していきます。さらに、DXを活用した業務プロセスの改革による企業体質の強靭化や成長の柱となる新製品・新事業の創出などに努め、社会的課題の解決とサステナブル社会実現への貢献を目指してまいります。株主・投資家の皆様には、引き続きご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

2023年4月
代表取締役社長
服部 真