環境負荷低減に向けて剥離紙の無溶剤化の取り組みを一層強化
無溶剤製品のさらなる採用拡大を目指して、ウェブサイトに特設ページを新設リンテックは石化原材料の使用量削減やCO2排出量の削減といった環境負荷低減に向けた施策を積極的に推進しています。2030年を見据えた長期ビジョン「LINTEC SUSTAINABILITY VISION 2030(略称:LSV 2030)」ではVOC(揮発性有機化合物)の大気放出抑制を注力テーマの一つに掲げており、その一環として剥離紙の製造時に有機溶剤を使わない無溶剤製品の提案・採用拡大をより一層強化していくことにしました。
剥離紙の特徴と製造時の課題
剥離紙は粘着剤面の保護を目的として粘着製品の裏側に台紙として貼り合わされています。ベースとなる紙にシリコーンなどの剥離剤を塗工してつくられ、粘着剤面からきれいに剥がれることが特徴です。そのほか、剥離紙は合成皮革や炭素繊維成形品の製造工程において欠かすことのできない工程紙にも応用されるなど、幅広い産業分野で使われています。
剥離紙の製造においては、剥離剤を薄く均一に塗工するために、物質を溶かす性質を持つ有機溶剤で希釈する必要がありますが、石油由来の有機溶剤は塗工後に蒸発して大気に放出されると有害なVOCとして環境に負荷を与えることから、その使用量削減が当社を含めた各メーカーにとって課題の一つとなっています。当社ではこれまで生産拠点に排ガス処理設備の設置を進め、大気へのVOC排出量の削減に努めてきたほか、長年にわたって剥離剤の無溶剤処方の開発・提案にも取り組んできました。
剥離紙の無溶剤化のさらなる推進へ
環境対応のニーズがますます高まる昨今、当社は2021年4月からスタートした長期ビジョン「LSV 2030」においてVOCの大気放出抑制を注力テーマの一つに掲げ、同年には無溶剤型剥離紙用の新規塗工設備を熊谷工場(埼玉県熊谷市)に導入するなど、剥離紙の無溶剤化に向けた取り組みを一層推進しています。2023年3月期で当社の剥離紙に使用される剥離剤の無溶剤化率が生産量ベースで64%となっていますが、これを2030年までに100%とすることを目指し、今年度、熊谷工場をはじめ当社で生産する剥離紙全量(一部特殊品を除く)を無溶剤タイプに切り替えていく考えです。
当社はこの取り組みに対する顧客各社のさらなる理解促進を図るべく、このたびウェブサイトにおいて剥離紙の無溶剤化について紹介する特設ページを新設しました。こうした情報発信の強化を通じて、今後も環境負荷の低減に向けて無溶剤型剥離紙の採用拡大により一層注力していきます。
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