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従業員とともに(安全防災)
リンテックグループでは、ISO45001*に準拠した労働安全衛生方針を制定し、継続運用しています。方針にしたがって年間の安全衛生計画を策定しています。安全衛生計画では、重点実施項目ごとに目標や具体的な活動内容を設定しており、計画に沿った活動を実施しています。活動結果は、内部監査やマネジメントレビューで評価し、次年度の活動に役立てています。
- *ISO45001:労働安全衛生マネジメントシステムの国際標準規格。
労働安全
労働安全衛生方針
リンテックグループは2018年、新たに「リンテック安全衛生方針」を制定すると共にISO45001に準じた「リンテック安全衛生マニュアル」を整備しました。
工場では毎年、工場安全衛生方針に基づいて年間安全衛生計画を策定し活動を行っています。活動状況は安全衛生委員会や相互監査などでチェックしマネジメントレビューで見直しを行っています。
労働安全衛生マネジメントシステムを構築し、毎月安全衛生委員会・衛生委員会を開催しています。委員会には従業員の代表も参加し、会社側と安全衛生に関する協議を行っています。委員会の結果は議事録を作成し、従業員に周知を図っています。
また内部監査を実施しています。監査を受けたシステムの対象は、国内の8工場、研究開発本部、東京リンテック加工㈱の従業員と、その事業所に常時駐在する協力会社の従業員です。
2020年にはリンテックの安全衛生活動をわかりやすく体系化した「安全衛生文化の創出に向けて」を作成しました。リンテック安全4原則をベースに、安全衛生活動の四本柱を推進し、リンテックの安全衛生文化を目指します。
年間安全衛生計画
リンテックグループでは、年度ごとに安全衛生活動の年間計画を策定しています。この安全衛生計画には経営層の方針が示され、方針を達成するため、安全パトロールやリスクアセスメント*、安全教育などの重点実施項目を設定しています。重点実施項目については、さらに具体的な活動内容や目標を設定し、安全衛生活動に反映しています。活動結果と進捗状況については、毎月の安全衛生委員会で報告し、委員会のメンバー全員で改善について検討します。このようにPDCAを回しながら次の取り組みにつなげることで、安全衛生活動の継続的なレベルアップを図っています。
- *リスクアセスメント:リスクを評価し、安全基準を設定するもの。
年間安全衛生計画に含まれる項目
- 安全衛生委員会の開催
- パトロール計画
- リスクアセスメント安全教育
- 訓練計画
- 点検計画
- 作業環境測定
- 健康診断
- メンタルヘルス
- 内部監査
- マネジメントレビューなど
リンテックが所属している東京文具工業健康保険組合と協力して定期健診を実施し、結果の分析を行っています。各事業所にて、必要な人には再検診や保険指導をしています。
保健同人社の“心の健康診断”を全従業員に実施し、“健康・こころのオンライン”を通じて相談が行える体制にしています。
安全衛生委員会・衛生委員会
リンテックグループ国内外の工場では安全衛生委員会を、また本社、飯田橋オフィス(現文京春日オフィス)、大阪支店などの営業部門のある事業所では衛生委員会を毎月1回開催しています。各委員会には労働組合の代表者も出席し、各拠点長が最終の意思決定を行っています。
協議事項は法律で求められている項目を含め安全衛生全般にわたります。従業員の意見も必ず求めるようにしています。委員会で協議した結果を基に、各拠点長の責任と権限で最終決定をします。委員会に代表されていない労働者はいません。
各事業所で行う安全衛生委員会・衛生委員会では、従業員の意見を議事録に反映させ、従業員に情報を伝達しています。
職場の安全と衛生に関する委員会
表は横にスライドして御覧いただけます。
委員会 | 対象 | 活動内容 |
---|---|---|
安全衛生委員会 | 工場・研究所 |
|
衛生委員会 | 本社や営業部門がある事業所 |
|
表は横にスライドして御覧いただけます。

リンテック安全衛生マネジメントシステム組織図(本社・営業部門を除く)

- *4工場:吾妻工場、熊谷工場、龍野工場、三島工場。
疾病の発症率あるいはリスクが高い業務に従事している労働者
リンテックグループでは、事業の特性上、疾病のリスクが高い業務に従事する従業員もいるため、体制を整えています。例えば有機溶剤を使用する職場では有機溶剤作業主任者を選任し、作業の指導に当たらせるとともに、定期的に作業環境測定を実施、また従事する作業者には、通常の健康診断のほかに特殊健康診断を実施します。そのほかにも色々な特殊作業がありますので、作業に必要な法定資格者の確保や保護具の設置、特殊健康診断などを実施しています。
休業災害ゼロに向けて
2020年度は転倒災害による休業災害が1件発生しましたが、件数、休業日数とも過去5年間で、最も低い数字になりました。
リンテックと協力会社を含めた全体の労働災害度数率は0.19、労働災害強度率は0.0005でした。
休業災害の発生状況
表は横にスライドして御覧いただけます。
年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 |
---|---|---|---|
休業災害発生件数(件) | 3 | 4 | 1 |
休業日数(日) | 177 | 315 | 3 |
発生場所 | リンテック(株) 協力会社 |
リンテック(株) 協力会社 |
協力会社 |
重大結果に繋がる障害のリスクを引き起こす危険性(ハザード)の決定は、リスクアセスメントで実施しています。今年度の災害の要因とリスクアセスメントの結果が結び付くものはありませんでした。
無災害100万時間達成
2020年度は、2021年1月に熊谷工場で完全無災害200万時間、2020年11月に吾妻工場、2021年2月に三島工場で完全無災害100万時間を達成しました。
2020年度 完全無災害達成時間の状況(2020年4月1日~2021年3月31日)
表は横にスライドして御覧いただけます。
達成年月 | 事業所 | |
---|---|---|
2021年 | 3月 | 熊谷工場 |
千葉工場 | ||
小松島工場 | ||
新宮事業所(新居浜含む) | ||
龍野工場 | ||
吾妻工場 | ||
伊奈テクノロジーセンター | ||
三島工場 |
定期安全協議会の開催(熊谷工場)
熊谷工場では構内工事における工事協力会社の災害防止を目的に、年3回工事業者が工場に集まり定期安全協議会を開催していますが、2020年度は新型コロナウイルス感染症対策のため、集合での協議会は中止とし、工事中の安全と新型コロナウイルス感染症対策の徹底を文書でお願いしました。そのほかの工場についても、集合での協議会を取りやめ、文書での注意喚起や、業者ごとの個別教育に切り替えるなどの工夫で対応しました。
危険性(ハザード)の特定と排除、リスクの最小化のために、定期的なリスクアセスメントや災害発生時、設備導入時等の臨時のリスクアセスメントを行っています。
2020年度 工事に関する安全協議会
2020年度は新型コロナウイルス感染症対策のため、集合での協議会は中止とし、文書での注意喚起や、業者ごとの個別教育に切り替えるなどの工夫で対応しました。
各生産拠点でトップパトロールを実施
2020年度の社長によるトップパトロールは、新型コロナウイルス感染症の影響で中止となりました。状況を見てトップパトロールは実施する予定です。引き続き不安全箇所の改善と対策を講じ、各事業所の努力で完全無災害の達成に努めていきます。
BCMSにおける防災対策
防災・減災対策として、リンテックグループでは、国際標準規格のISO22301*に基づいた全社BCMS活動を導入し、人命を最優先にしたリスクアセスメントを実施しています。リンテックでは全ての拠点で災害別の危険を特定し、分析・評価を行っていますが、防災対策が不十分な場合は、拠点ごとに対策を立案・実行しています。これらの災害対策は演習を行うことで、その妥当性・効果性を高めています。
- *ISO22301:地震や火災、ITシステム障害や金融危機、取引先の倒産、あるいはパンデミックなど、災害や事故、事件などに備えて、さまざまな企業や組織が対策を立案し、効率的かつ効果的に対応するためのBCMSの国際標準規格。