会社情報

会社沿革

リンテックは1927年にガムテープの製造・販売を手掛ける不二商会として創業して以来、時代を先取りした技術や製品の開発によって、今日まで着実に進化を遂げてきました。その発展の歴史をご紹介します。

創生期1920~40年代

ガムテープの量産を国内で初めて開始

1927年4月、塩飽啓祐が東京・巣鴨で「不二商会」を創立し、ガムテープの製造を開始しました。ガムテープとは、クラフト紙に水溶性の接着剤をコーティングし、切手のように水をつけて貼るテープのこと。当時、木箱に代わって段ボールケースが普及するのに伴い、急速に需要が伸長しました。

これが、当社の粘着技術や精密薄膜塗工技術の原点です。拠点を板橋に移転した後の1934年には「不二紙工株式会社(注)」として本格的に事業を開始しました。

(注)1984年、「FSK株式会社」に商号変更。

創業当時
旧本社工場
ガムテープ
1927年
4月
塩飽啓祐が東京・巣鴨に不二商会を創立
包装用ガムテープの製造・販売を開始
1931年
8月
不二商会を改組し、不二合名会社を設立
本社および本社工場を東京・板橋に移転
1934年
10月
不二合名会社を改組し、不二紙工株式会社を設立
1937年
3月
合板用ガムテープの製造・販売を開始
1945年
11月
シール・ラベル用ガムテープ(印刷用ガム紙)の製造・販売を開始
事業基盤構築期1950~60年代

国内における事業基盤づくりを推進

戦後の復興需要に応えるため、大阪、名古屋、札幌、仙台、福岡など国内主要都市への営業拠点づくりを推進。同時に、現在の主力生産拠点である龍野工場(当時は「関西工場」)など、新たな国内工場も相次いで開設されました。

1960年には、現在の主力製品であるシール・ラベル用粘着素材の生産・販売を開始。また、1962年には自動包装機(段ボール自動封函機)製造部門を設置し、「粘着素材+関連装置」という、今日にもつながる業界における独自のスタイルを構築しました。

大阪営業所
蕨工場
関西工場
1950年
9月
大阪営業所を開設
この年から本格的な全国営業展開および拠点づくりを開始
1953年
4月
板橋・本社内に研究室を設置し、本格的な技術・製品開発を開始
1959年
2月
蕨工場(埼玉県)を新設し、ガムテープの量産体制を確立
1960年
3月
印刷用粘着紙の製造・販売を開始。後に粘着フィルムの製造・販売にも着手
1962年
3月
自動包装機製造部門を設置し、包装用ガムテープと合わせたシステムセールスを開始
1964年
3月
自動包装機製造部門を独立させ、株式会社不二紙工機械事業部を設立(後にFSKエンジニアリング株式会社に商号変更)
1968年
10月
研究室を蕨工場内に移転。固有技術を生かした新製品開発に着手
1969年
3月
西日本地区における製品供給拠点として、関西工場(兵庫県・現龍野工場)を新設
成長事業参入期1970~80年代

相次いで新規事業分野に参入

1970年代には、ラベリングマシンの開発・製造を開始。また、ガラスの安全性を高める建物用ウインドーフィルムや、看板・車体ストライプに使われる“貼るペイント”マーキングフィルムなど、粘着素材の新たな用途開発を進めました。

1986年には業界で初めて、紫外線(UV)の照射で粘着力をコントロールできるUV硬化型ダイシングテープを開発し、半導体関連分野にも参入しました。

建物用ウインドーフィルム
マーキングフィルム
UV硬化型ダイシングテープ
1972年
3月
ラベリングマシンの製造・販売を開始
1975年
7月
東日本地区における製品供給拠点として、関東工場(群馬県・現吾妻工場)を新設
1984年
10月
FSK株式会社に商号変更
1986年
7月
東京証券取引所市場第2部に上場
UV硬化型ダイシングテープを開発、半導体関連事業に本格参入
1987年
9月
FSK OF AMERICA, INC.(現LINTEC USA HOLDING, INC.)を設立し、現地ウインドーフィルムメーカーのMADICO, INC.を子会社化
MADICO, INC.
10月
FSKエンジニアリング株式会社と合併
1989年
3月
東京証券取引所市場第1部銘柄に指定
第二次創生期1990年代

3社合併により「リンテック株式会社」に

1990年4月、四国製紙株式会社、創研化工株式会社と合併し、「リンテック株式会社」としてスタート。川上(剥離紙用原紙)から川下(粘着製品)に至る一貫生産体制が整うと同時に、特殊紙、剥離紙・剥離フィルムの分野にまで業容を拡大しました。

1991年には液晶などの光学ディスプレイ関連分野に参入。またこの時期、インドネシアとシンガポールに、今日の東南アジア事業の柱となっている現地生産拠点、販売拠点を相次いで設立しました。

カラー封筒用紙
液晶用光学機能性フィルム
PT. LINTEC INDONESIA
1990年
4月
四国製紙株式会社、創研化工株式会社と合併し、リンテック株式会社に商号変更
1991年
光学ディスプレイ関連事業に本格参入
1992年
4月
新本社ビルを建設
5月
米国における研究開発拠点として、LINTEC RESEARCH BOSTON, INC.を設立
1994年
2月
シンガポール営業所を開設
5月
粘着製品の製造・販売拠点として、PT. LINTEC INDONESIAを設立
1995年
1月
モダン・プラスチツク工業株式会社を子会社化
4月
シンガポール営業所を現地法人化し、LINTEC SINGAPORE PRIVATE LIMITEDを設立
LINTEC EUROPE B. V.(オランダ)を設立
10月
株式会社エルホーム(現リンテックコマース株式会社)を設立
12月
新研究棟(埼玉県)を建設
新研究棟
1996年
4月
モダン・プラスチツク工業株式会社と合併
1997年
10月
光学関連製品の製造拠点として新宮事業所(兵庫県)を新設
1999年
3月
現地製造拠点として、LINTEC INDUSTRIES (SARAWAK) SDN. BHD.(マレーシア)を設立
成長期2000年代

事業のグローバル化を積極的に推進

2000年にマレーシアに電子部品関連の生産子会社を設立したのを皮切りに、台湾と韓国に半導体関連や光学ディスプレイ関連などの生産子会社を設立。加えて、アジアや欧州などにも半導体関連の販売子会社を相次いで設立し、生産・販売網の構築・拡大を急速に推進しました。そのほか、ラベル関連事業においても2002年に中国・蘇州に生産子会社を設立するなど、事業のグローバルを積極的に推進しました。

LINTEC INDUSTRIES (MALAYSIA) SDN. BHD
LINTEC KOREA, INC.
琳得科(蘇州)科技有限公司
2000年
4月
現地製造拠点として、LINTEC INDUSTRIES (MALAYSIA) SDN. BHD.を設立
7月
LINTEC ADVANCED TECHNOLOGIES (TAIWAN), INC.を設立
10月
LINTEC ADVANCED TECHNOLOGIES (USA), INC.を設立
2001年
7月
ヨーロッパ事務所(ドイツ)を開設
12月
LINTEC ADVANCED TECHNOLOGIES (KOREA), INC.を設立
2002年
6月
現地製造拠点として、琳得科(蘇州)科技有限公司(中国)を設立
8月
現地製造拠点として、LINTEC SPECIALITY FILMS (KOREA), INC.を設立
10月
プリンテック株式会社を設立
2003年
6月
LINTEC ADVANCED TECHNOLOGIES (PHILIPPINES), INC.を設立
8月
現地製造拠点として、LINTEC SPECIALITY FILMS (TAIWAN), INC.を設立
10月
裁断加工・物流拠点であった蕨工場を再編し、東京リンテック加工株式会社を設立
ヨーロッパ事務所を現地法人化し、LINTEC ADVANCED TECHNOLOGIES (EUROPE) GMBH を設立
2004年
2月
LINTEC ADVANCED TECHNOLOGIES (SHANGHAI), INC.(中国)を設立
8月
LINTEC ADVANCED TECHNOLOGIES (MALAYSIA), SDN. BHD.を設立
9月
LINTEC EUROPE B.V. ハンガリー事務所を開設
現地製造拠点として、LINTEC KOREA, INC.を設立
2005年
1月
LINTEC BKK PTE LIMITED(タイ)を設立
2006年
10月
リンテックカスタマーサービス株式会社を設立
2007年
4月
伊奈テクノロジーセンター(埼玉県)に新棟建設
伊奈テクノロジーセンター
9月
LINTEC PHILIPPINES (PEZA), INC.を設立
2008年
2月
LINTEC ADVANCED TECHNOLOGIES (EUROPE) GMBH イスラエル事務所を開設
8月
LINTEC SINGAPORE PRIVATE LIMITED デリー事務所(インド)を開設
10月
LINTEC SINGAPORE PRIVATE LIMITED ホーチミン事務所(ベトナム)を開設
11月
株式会社セキスイサインシステム(現リンテックサインシステム株式会社)を子会社化
2009年
1月
LINTEC ADVANCED TECHNOLOGIES (USA), INC.とLINTEC RESEARCH BOSTON, INC.を合併し、LINTEC OF AMERICA, INC.を設立
6月
ホーチミン事務所を現地法人化し、LINTEC VIETNAM CO., LTD.を設立
成長加速期2010年代~

さらなる成長ステージへ

2010年に国内のラベル用粘着紙・粘着フィルムの主力生産拠点である龍野工場の再構築を完了させたほか、2015年には研究所に先端技術棟を建設するなど、国内において生産・研究開発体制の強化を図りました。そして、2016年には、売上高350億円超を誇る粘着紙・粘着フィルムメーカーのマックタック・アメリカ社など欧米3社を相次いで子会社化しました。

リンテックグループは、創業以来培ってきた独自の粘着技術をベースに、時代のニーズを先取りした技術革新と新製品開発によって、これからもさらなる成長を続けていきます。

龍野工場 製品自動ラック
研究所 先端技術棟
MACTAC AMERICAS, LLC
2010年
8月
龍野工場の再構築工事が完了
2011年
6月
現地製造拠点として、LINTEC (THAILAND) CO., LTD.を設立
LINTEC (THAILAND) CO., LTD.
2012年
8月
LINTEC SINGAPORE PRIVATE LIMITEDのハノイ事務所(ベトナム)を開設
10月
LINTEC HI-TECH (TAIWAN), INC.を設立
11月
デリー事務所を現地法人化し、LINTEC INDIA PRIVATE LIMITEDを設立
12月
LINTEC HANOI VIETNAM CO., LTD.を設立
2013年
8月
PT. LINTEC JAKARTA(インドネシア)を設立
12月
LINTEC OF AMERICA, INC. ナノサイエンス & テクノロジーセンターを開設
LINTEC OF AMERICA, INC. ナノサイエンス & テクノロジーセンター
2014年
3月
LINTEC KUALA LUMPUR SDN. BHD.(マレーシア)を設立
2015年
1月
LINTEC ASIA PACIFIC REGIONAL HEADQUARTERS PRIVATE LIMITED(シンガポール)を設立
5月
研究所に先端技術棟を建設
11月
LINTEC SINGAPORE PRIVATE LIMITEDのハノイ事務所(ベトナム)を改組し、リンテック株式会社ハノイ事務所を開設
2016年
10月
米国の機能性フィルムメーカーであるVDI, LLCを子会社化
VDI, LLC
11月
英国の各種粘着製品の加工・販売会社であるLINTEC GRAPHIC FILMS LIMITED(現 LINTEC EUROPE (UK) LIMITED)を子会社化
12月
米国の印刷用粘着紙・粘着フィルムメーカーであるMACTAC AMERICAS, LLCを子会社化
2017年
11月
LINTEC BKK PTE LIMITEDをLINTEC (THAILAND) CO., LTD.に統合
12月
グループ会社再編により、湘南リンテック加工株式会社を設立
2020年
11月
営業統括拠点を移転し、文京春日オフィスをオープン
文京春日オフィス
2021年
4月
米国の粘着製品メーカーであるDuramark Products, Inc.を子会社化(2021年12月末にマックタックグループとして吸収合併)
Duramark Products, Inc.
2022年
2月
米国のラベル用粘着紙・粘着フィルムメーカーから事業を譲り受け、Spinnaker Pressure Sensitive Products LLCを設立
Spinnaker Pressure Sensitive Products LLC
4月
東京証券取引所の市場区分再編に伴い、プライム市場に移行