反射型ディスプレイの明るさ向上に“フィルム”で貢献。

液晶画面の映り込みを防ぐ!フィルムの“表面加工”技術。t

PROFILE

草間 健太郎(くさま けんたろう)
東京大学大学院 農学生命科学研究科卒。2003年、リンテックに入社。現在、液晶ディスプレイやタッチパネルの構成部材である光学機能性フィルムに関わる開発を担う光機能材料研究室に所属。2009年から光拡散フィルムの開発に取り組んでいる。

モノづくりのさらなる進化に貢献するリンテックの次世代シート材料。その中でも、特に今後の採用拡大が期待されているのが、入射した光を効率良く最適に拡散させる光拡散フィルムだ。バックライトを使わずに太陽光や照明を反射させて情報を表示する反射型ディスプレイに用いると、従来よりも明るい表示を実現できるという利点を持つ。開発を担当する草間健太郎に製品の特徴と開発の課題について尋ねた。

お客様の要求性能を満たす製品をいかに早く提供できるかが鍵。

Q 光拡散フィルムとはどのような製品ですか。

光拡散フィルムは、入射した光を効率良く最適に拡散させる光学機能性フィルムです。反射型ディスプレイやリアプロジェクション用スクリーンに使われています。反射型ディスプレイとは、一般的な液晶ディスプレイなどとは異なり、バックライトを使わなくても外光を利用して表示することができるもので、主に電子書籍や電子棚札、時計などに使われています。リンテックが開発した光拡散フィルムを用いることで、従来よりも画面を明るくし、カラー化することもできます。また、リアプロジェクションとは、例えばコンビニエンスストアなどの店舗のガラス面にスクリーンを設置し、店舗内から映像を投影して、屋外の人に向けて表示させるような大型ディスプレイの一種です。当社の拡散光制御技術は、その高輝度化にも寄与することができます。

  • リンテックの光拡散フィルムを使用した反射型ディスプレイ(右)

Q 開発に当たり、現在の課題と日々心掛けていることを教えてください。

フィルムが厚いと、見る角度によって細かい文字がぼやけてしまうことがあるため、さらなる薄膜化を目指しています。ディスプレイ分野は競合企業が多く、お客様の要求性能を満たす製品をいかに早く提供できるかが鍵となります。そのために、ディスプレイ全般の知識を身につけ、最新の技術動向にも注視しています。反射型ディスプレイの普及は消費電力の削減にもつながりますから、用途の拡大を通じて環境にも貢献していきたいと思います。