マテリアリティの特定プロセス マテリアリティの特定作業は、1 サステナビリティ課題の抽出・インパクト調査 2 課題の整理・集約 3 重要度評価(自社が社会・環境に与える影響/サステナビリティ課題が財務に与える影響を評価) 4 マテリアリティ特定・最終化の四つのプロセスで行いました。2 課題の整理・集約 独立した四つの視点から行った分析で抽出された課題には、重複するものや意味合いが近しいものも含まれました。そこで洗い出された209項目の課題を整理・集約し、35項目にまとめ上げることで、サステナビリティ課題を鮮明化することができました。4 マテリアリティ特定・最終化 自社が社会・環境に与える影響およびサステナビリティ課題が財務に与える影響評価のいずれかにおいて重要度が高いと評価されたサステナビリティ課題について、関連性の高いものを整理し、五つのマテリアリティとしてまとめることで、最終化を行いました。3 重要度評価(自社が社会・環境に与える影響/1 サステナビリティ課題の抽出・インパクト調査 この作業では、異なる四つの分析(バリューチェーン分析・ステークホルダー分析・メガトレンド分析・経営/事業分析)、インパクトの調査を行うことで、多様な視点からなる209項目のサステナビリティ課題を抽出しました。47 当社グループでは、サステナブルな社会の実現に貢献するために優先的に取り組む課題をマテリアリティとして特定し、その評価指標であるKPIも定め、各施策の進■を確認しています。直近では、「LSV 2030-Stage 2」の策定に当たり、当社グループを取り巻く外部環境などを踏まえてマテリアリティとKPIについて見直しを行うことで、戦略のアップデートを実施しました。※ マテリアリティの詳細については、P.20〜21を御覧ください。 マテリアリティの見直し 昨今では、社会・環境が企業財務に与える影響の大きいサステナビリティ課題を特定する「シングルマテリアリティ」から、企業が社会や環境に与える影響も加味した「ダブルマテリアリティ」の設定・開示が求められています。今回の当社グループのマテリアリティの見直しにおいても、この「ダブルマテリアリティ」の考え方を採用しました。セグメント別の原材料調達から、販売・使用、廃棄・リサイクルを含めたバリューチェーンごとの影響分析を実施することで、重要な課題を抽出バリューチェーン分析「従業員」「お客様」「お取引先」「株主・投資家」「社会・経済」を対象とし、ステークホルダーの関心・課題・期待を考察、重要と考えられる課題を抽出ステークホルダー分析「気候変動」「自然生態系の損失」「人口/年齢層構成」「資源・エネルギー」「テクノロジー」などを対象とし、そのトレンドの変化、事業への影響を考察し、当社グループの社会的役割から課題を抽出メガトレンド分析「社是・経営理念」「トップメッセージ」「行動規範」「各種方針」「LSV 2030」「決算説明会資料」などを対象とし、現在および将来に生じる課題を抽出経営/事業分析サステナビリティ課題が財務に与える影響を評価) 最終的なマテリアリティを設定するに当たり、集約された35項目のサステナビリティ課題に対して、自社が社会・環境に与える影響および課題が財務に与える影響の二つの観点から重要度の評価を行いました。まず、自社が社会・環境に与える影響評価に当たっては、影響の規模や発生の可能性について検討を行うことでその影響度を測りました。さらに、サステナビリティ課題が財務に与える影響では、リスク(課題に対する対応を行わなかった場合の財務への影響)とビジネスチャンス(取り組んだ場合の収益への貢献)の二つの観点から評価を行うことで、その影響の大きさを評価しました。 マテリアリティ
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