(3月期)Q 加工材事業部門の業績はどのような市況と連動し202220232012051812501771711250執行役員事業統括本部加工材事業部門長きい喜だいすけ介202420252026(予想)45売上高推移億円A 主要製品ごとに説明します。一般の粘着製品用剥離紙は当社の印刷情報材事業部門や産業工材事業部門向け製品と類似用途で使用される割合が高いため、その市場環境と連動する傾向にあります。電子材料用剥離紙と光学関連製品用剥離フィルムはスマートフォンやパソコンの市況と関係性があり、例えばスマートフォンの新モデルが多く投入される際に需要が高まります。合成皮革用工程紙はスポーツシューズや自動車などの生産状況、炭素繊維複合材料用工程紙はスポーツ・レジャー需要や航空機の生産状況に関係します。事業部門トピックス環境対応ニーズに応える取り組みを推進! 当事業部門では、長期ビジョンの注力テーマの一つとして掲げる「VOC(揮発性有機化合物)の大気放出抑制」を実現するため、剥離紙の製造時に有機溶剤を使わない無溶剤製品の提案・採用拡大に注力しており、2030年までに剥離紙の無溶剤化率100%を目指しています。また、脱プラスチック需要の高まりを受けて、ポリエチレンラミネート加工をせずに高平滑性を実現したグラシン紙ベースの剥離紙を開発・提案しています。井 大事業戦略(「LSV 2030-Stage 2」での主な取り組み)投資家からよく寄せられる質問 Q&Aやすいのでしょうか。 2025年3月期の振り返り 2025年3月期は、粘着製品用剥離紙が需要低迷の影響を受けたほか、航空機向け炭素繊維複合材料用工程紙も航空機の生産調整の影響で低調となりましたが、電子材料用剥離紙や光学関連製品用剥離フィルムが高機能スマートフォン向けで好調に推移しました。さらに自動車市場の回復などにより、車両用内装シート向け合成皮革用工程紙も好調が続くなど、事業部門全体では前期を上回る結果となりました。 2026年3月期の方針 2026年3月期は、市場動向が不透明ではあるものの、顧客ニーズに柔軟に対応しながら、さらなる販売数量の増加やコスト削減に努め、収益性の改善を進めていきます。2025年9月には小松島工場において新たな塗工設備が稼働予定であり、合成皮革用工程紙のグローバル展開や新製品の創出を図っていくほか、需要拡大が予想される航空機向け炭素繊維複合材料用工程紙の拡販などを進めることで、シェアアップにつなげていきます。また、剥離紙の製造時に有機溶剤を使用しない「無溶剤化」や剥離紙にポリエチレン樹脂をラミネートしない「脱ポリ化」を継続して推進し、中長期的な重要テーマである環境対応を強化していきます。加工材事業部門 合成皮革用工程紙の海外展開強化 炭素繊維複合材料用工程紙の拡販 シーズ型新製品の開発 環境配慮製品の推進
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