(3月期)202220231531491542501531611250執行役員事業統括本部洋紙事業部門長あおき青202420252026(予想)44売上高推移億円さとし事業部門トピックスフッ素樹脂不使用の耐油紙に脚光! 近年、有機フッ素化合物(PFAS)の使用を規制する動きが欧米を中心に強まり、食品包装においてはフライドポテトなどの包み紙として利用される耐油紙でフッ素樹脂を使用しないタイプの需要が高まっています。独自の抄紙技術を生かして耐油紙を製造・販売している当事業部門では、環境意識の高まりを踏まえてフッ素樹脂不使用の耐油紙をPFAS規制の動きに先行して投入しており、コンビニエンスストアやファストフード店で採用実績が増えています。事業戦略木 智事業戦略(「LSV 2030-Stage 2」での主な取り組み)投資家からよく寄せられる質問 Q&AQ 厳しい事業環境が継続していますが、今後の成長A 当事業部門はペーパーレス化などによって主力の封筒用紙を中心に受注が低迷するほか、パルプや薬品などの原材料価格や物流コストが引き続き上昇傾向にあることから、極めて厳しい事業環境が続いています。このような事業環境を踏まえ、2025年3月期に約77億円の減損損失を計上しました。今回の減損処理による固定費削減に加え、生産体制の再構築や最適化などの構造改革も引き続き積極的に実行します。また、既存製品の拡販、耐油紙の非フッ素タイプへの完全切り替え、プラスチック代替高機能紙として透明紙や生分解性ヒートシール紙の開発など、あらゆる手段で売上高を伸ばすべく取り組みます。戦略を教えてください。 2025年3月期の振り返り 2025年3月期は、生成AIデータセンターの半導体合紙用途として使用される無塵紙の引き合いが好調だった一方、デジタル化・ペーパーレス化の拡大に加え、2024年10月からの郵便料金の値上げ影響もあり、主力のカラー封筒用紙の売り上げが低迷しました。利益面については販売数量の減少や原燃料価格の高止まり、物流コストの上昇といったマイナス要因に対し、在庫の削減や製品規格の統廃合、パルプ調達方法の見直しなど、さまざまなアプローチで改善に努めましたが、非常に厳しい結果となりました。 2026年3月期の方針 2026年3月期は、「収益性の改善」「販売数量のアップ」「新製品の創出」を部門方針として取り組んでいきます。利益の改善に向けては生産体制の再構築・最適化や在庫の適正化などに努め、販売数量のアップについてもニーズの高い非フッ素耐油紙の原価低減と品質向上によってフッ素耐油紙からの完全切り替えを目指します。新製品の創出では、加工材事業部門の設備を生かして高付加価値製品の創出を図るほか、研究所や工場との連携をさらに強化することで、スピード感のある新規開発テーマの検討や確立につなげていきます。洋紙事業部門 耐油紙のさらなる用途展開 プラスチック代替高機能紙の開発・拡販 高付加価値製品の創出 収益力の向上洋紙・加工材関連
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