統合報告書2025
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Q 米国子会社のVDI社の概要について教えてください。A VDI社は金属の薄膜層をフィルムの表面に形成するメタライジング技術を持つ機能性フィルムメーカーです。当社グループが2016年に子会社化しましたが、もともと米国のマディコ社とはサプライヤーの関係にありました。2024年12月期は、主力製品のスパッタリングフィルムが航空・宇宙産業用途で販売数量が大きく増加し、当事業部門の利益に貢献しています。(3月期)宅 英202220233583803935003113332500執行役員 事業統括本部産業工材事業部門長みやけ三ひでき樹202420252026(予想)41売上高推移億円事業部門トピックス防犯対策用途としてウインドーフィルムが 注目される! 当事業部門の主力製品の一つが、ガラスの飛散防止機能などを持つウインドーフィルムです。とりわけ、米国のマディコ社が製造・販売するセーフティーフィルムの需要が2024年12月期から堅調に推移しています。米国では学校での銃撃事件が頻発していることから、各州が補助金を支給して学校に防犯対策を促しています。マディコ社のセーフティーフィルムは五つの州から採用されたことで、防犯対策用途として販売数量が伸びています。国内においても、社会問題となっている闇バイトによる強盗事件などを背景に、建物用ウインドーフィルムが注目されています。事業戦略(「LSV 2030-Stage 2」での主な取り組み)投資家からよく寄せられる質問 Q&A 2025年3月期の振り返り 2025年3月期は、国内では防犯意識の高まりを受けて建物用ウインドーフィルムの販売が増加したことに加え、マーキングフィルムの物件特需などがありました。また、通販市場における自動化ニーズもあり、荷札用ラベルが大手事業者向けに好調でした。海外では米国のマディコ社において学校や官公庁向けの建物用セーフティーフィルムの需要が継続したほか、リンテック・インディア社での自動車用粘着製品の販売が拡大するなど、海外グループ会社の売上高が大きく伸長したことなどにより、前期に比べて事業部門売上高は増加となりました。 2026年3月期の方針 2026年3月期は、部門方針に「品質重視を基本に市場の求める製品・サービスを創出、提供し、顧客満足度向上を図る」を掲げました。2025年3月期に掲げた品質重視の姿勢を2026年3月期も引き継ぐとともに、新製品や新サービスの創出・提供を大方針に活動します。特にウインドーフィルムにおいては、さらなる高機能化と拡販を目指して、2024年8月に上市した高い透明性を保ちながら遮熱性能も向上させた自動車用ウインドーフィルムなどを訴求していきます。部門方針の実現に向けては組織改編を行い、意思疎通や情報共有、業務遂行がスムーズに展開できる仕組みを構築し、営業活動を活発化することで市場競争力の強化を図っていきます。また、営業推進部を新設して国内外のグループ会社を含めた情報や施策の共有化を推進、組織横断的な製品開発や既存製品の拡販につなげていきます。産業工材事業部門 ウインドーフィルムのさらなる高機能化と拡販 労働力不足の解決や生産効率の向上に貢献する新製品の開発やシステムの拡販 デジタルプリント用メディアの開発・拡販 環境配慮製品の開発

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