1984年の入社以降、当社の主力である印刷情報材事業部門を歩み、長年シール・ラベル業界と関わってきました。ラベル素材の新市場開拓など幅広い業務に携わりましたが、新製品がいずれもスムーズに立ち上がったわけではありません。営業・研究・生産現場が三位一体となり、お客様のニーズに応えられる製品開発をスピード感を持ってやり抜いたからこそ、今でもこれらの製品が貼られた商品が店頭に陳列されているのです。2025年4月に事業統括本部長に就任しましたが、当社の強みである顧客第一主義や製品のカスタマイズ力を全事業部門でいかんなく発揮できるよう、先頭に立ち尽力する覚悟です。 「LSV 2030-Stage 2」の初年度となった2025年3月期は、売上高と営業利益が過去最高を更新しました。2026年3月期は原燃料コストの上昇ほか、人件費や新規生産設備の導入による減価償却費などの固定費増加が利益の押し下げ要因となる想定ですが、全社で原価低減活動などを強化することで地道に利益を積み上げていきます。当社のトラディ 六つの事業部門体制 事業統括本部には六つの事業部門があり、製品や技術、市場の類似性などに基づいて「印刷材・産業工材関連」「電子・光学関連」「洋紙・加工材関連」の三つの事業セグメントに分類しています。一方、投資家の皆様との対話において、よく寄せられる質問に「六つの事業部門の意義」があります。事業セグメントごとに収益性に大きな差があり、事業の「選択と集中」を進めるべき、というご意見だと認識しています。ここでは今一度、六つの事業部門体制となっている背景についてご説明します。武 正取締役専務執行役員 事業統括本部長アドバンストマテリアルズ事業部門オプティカル材事業部門ショナルな事業部門については、日本においては人口減少もあって中長期的に内需が大きく伸びることが見通しづらい状況にあります。欧米や東南アジア、インドなどの有望な海外市場で競争力を高め、シェア拡大を図ることが重要です。また、事業ポートフォリオの最適化の一環で、戦略的M&Aや国内外の拠点の見直しなども検討しています。 長期ビジョン「LSV 2030」では、売上高営業利益率12%以上という目標を掲げています。達成の■は、近年の当社の成長をけん引するアドバンストマテリアルズ事業部門のように、全事業部門で“収益性の高いヒット商品”を生み出すことにあり、脱・減プラスチックという社会的潮流を踏まえた環境配慮製品などの上市を強化します。当本部内で新製品・新事業の創出を主導する事業開発室や次世代技術革新室では、研究開発本部などと連携しながら大きく発展する可能性を秘めた次世代製品の社会実装へ前進しています。新しい挑戦を恐れず、常に成長を目指す姿勢を大切にし、さらなる業績向上につなげていきます。38戦略事業戦略事業統括本部長メッセージ印刷材・産業工材関連 P.40〜41印刷情報材事業部門産業工材事業部門電子・光学関連 P.42〜43よしたけまさあき洋紙事業部門加工材事業部門洋紙・加工材関連 P.44〜45顧客第一主義やカスタマイズ力を軸に 業績向上を目指します吉昭事業戦略
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