統合報告書2025
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△12.8△10.0△31.8△11.4(2025年12月期)は原材料価格の高止まりや円高などが販売数量のプラス要因を打ち消すと見ており、10億円の営業赤字を予想しています。 なお、同第1四半期の業績を踏まえ、収益改善に向けて2025年5月から全製品を対象に価格改定を実施しました。これは米国内で調達する原材料価格が上昇していることに加えて、トランプ米政権の関税政策により一部の輸入原材料の価格が上昇したことへの対応となります。さらに、サプライチェーンの見直しや生産・物流拠点の最適化などにも着手し、収益改善に向けたさまざまな施策を実行していま 本社  製造拠点  裁断・販売・物流拠点20212022202320242025(予想)8364778818707725.6デュラマーク社を買収億円1,000800600400200-20-40マックタック・アメリカ社 社長エドワード・ラフォージスピネカー社を設立ラベルサプライ社の事業を買収営業黒字に 転換 売上高  営業利益(損失)23 米国のラベル業界では、2023年の深刻な不況からの回復を目指す中で、2024年は1年を通じて市況の変動が著しい年となりました。こうした市場環境にもかかわらず、マックタック・ アメリカ社の販売数量は増加し、利益面でもEBITDAベースでは改善することができました。しかしながら、北米のシール・ラベル用粘着製品市場は依然として低迷しています。当社は成長率の高いセクターを生かすため、これまで積極的に事業の再構築を進めてきました。また、主力のシール・ラベル用粘着製品の分野における継続的な市場の停滞に対処すべく、製造・裁断拠点の最適化に向けて迅速かつ確実な対応策も講じてきました。ターゲットを絞った買収やイノベーションへの注力の結果、産業用テープ市場および建築・建設といった分野では、業界をリードする粘着技術力を背景に持続的な成長を実現しています。地政学リスクや関税の影響など依然として不透明な経営環境が続きますが、当社の規律ある戦略と将来を見据えた投資により、シール・ラベル用粘着製品などの中核分野において競争力を維持しながら、利益率の高い成長が見込まれるセクターで優位性を生かしていく考えです。(12月期)す。また、グラフィック部門やテクニカルテープ部門といった特殊な分野の製品の販売にも注力していきます。 マックタック・アメリカ社が手がけるシール・ラベル用粘着製品は日用品や食品といった一般消費者向けの市場で多く使われ、個人消費の動向に需要が大きく左右されます。物価上昇懸念による消費マインドの低下や景気減速などの懸念はくすぶりますが、前述した収益改善に向けた構造改革を強力に推し進めます。のれん償却負担は2026年12月期までですが、それを待たずして営業黒字を確保できる体制を構築すべく取り組んでいます。カナダ米国メキシコマックタックグループの業績推移北米市場全域をカバーするマックタックグループINTERVIEW

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