統合報告書2025
18/70

詳細はP.34〜35「DX戦略」を参照 詳細はP.30〜32「研究開発・知的財産戦略」を参照ズや世の中の変化を的確に捉え、迅速に対応するための■となっています。現場の声を直接、製品開発に 生かすことで、理論だけでは生まれない実用的な ソリューションを提供できるのだと考えています。 近年では、当社が長年蓄積してきた独自技術と外部の知見を掛け合わせるオープンイノベーションにも積極的に取り組んでいます。新規事業創出をミッションとしたインキュベーションセンター「Aアーチ RCH」への参画はその代表例です。この共創の場では、異業種の会員企業とのコミュニケーションを通じて、当社の技術や製品が全く新しい分野での課題解決に貢献できる可能性を見出すことができました。こうした活動から得られたアイデアは研究所や各事業部門と共有し、知の連携と事業化への確度を高めています。不確実性が高まる現代において、企業間の共創活動はますます重要性を増しています。外部からの多角的な視点を積極的に取り入れることで、社会やお客様が求める多様なニーズに対応できる革新的な製品・サービスの創出を加速していきます。 有も進めており、多角的な視点を集結して新製品・新事業創出を目指しています。 強みとなる団結力 お客様とのコミュニケーションから生まれるイノベーションと並んで、当社の強みの源泉だと感じているのが、ここぞという時の団結力です。部門を超えた協力体制や柔軟に連携する風土が根付いていることに加え、全社員のベクトルが同じ方向に向いていることを誇りに思っています。 近年、原燃料価格の高騰をはじめとする非常に厳しい市場環境の中で、営業担当者にはお客様への価格改定をお願いするという難しい役割を担ってもらいま16ていきました。その過程でお客様からの関心も徐々に高まり、信任を得られているという手応えを感じるようになりました。 リンテックの真髄は、このようにお客様との対話を起点としてニーズを把握し、それを社内のさまざまな部門と一体となって本質的な課題解決につながる製品をつくり上げる点にあります。こうした顧客起点のイノベーションの連鎖こそ、当社の持続的な成長を支える原動力です。まさに社是の「至誠と創造」を体現する取り組みと言えます。 全社一体となった研究開発体制 このエピソードが示すとおり、当社における新製品・新事業創出は、専門的な技術系社員だけが担うものではありません。研究開発本部を中心としながらも、事業統括本部内にも新製品・新事業開発を目指す組織を設けており、営業・研究開発・製造現場の各部門がそれぞれの視点から技術開発に貢献できる体制を構築しています。この全社横断的なアプローチこそが、変化の激しい時代においてもお客様の多様化するニー新製品・新事業創出を加速するDX 新製品開発において、当社は組織と技術力の両面で着実に進化していると自負しています。しかしながら、急速に変化する市場ニーズに迅速に対応するためには、研究開発のさらなるスピードアップが不可欠です。その■を握るのがデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進です。 特に重要視しているのが、研究開発本部が長年蓄積してきた膨大なデータベースを、最新のDXツールを活用して開発プロセスに効果的に組み込んでいくことです。これまでは研究員個人の経験や勘に依存しがちだった材料配合の検討作業も、AIを活用したデータ分析によって、より高い精度と大幅な時間短縮を実現できるようになっています。また、部門をまたいだ情報共価値創造ストーリー社長メッセージスピードを生む仕組み

元のページ  ../index.html#18

このブックを見る