統合報告書2024
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1 環境配慮製品  当社は2023年11月、プラスチック容器のリサイクル促進に向けてラベル素材の新製品を発売しました。容器回収後の洗浄工程できれいにラベルを剥がすことができ、効率的にラベルの回収・除去ができます。ポリプロピレン(PP)系の合成紙を表面基材に使用したタイプはプラスチック容器の多くを占めるPET製容器への使用を想定。PPは水に浮きPETは沈むという比重分離の特性を生かすことで、容器の粉砕・再生処理時の効率的なラベルの回収・除去を可能にしました。食品衛生法にも対応しており、飲料や食品用の表示ラベルなど、幅広い用途に提案しています。2 環境配慮製品  ウインドーフィルムは建物や自動車などの窓ガラス全面に貼ることで、暑さの原因となる日差しの熱エネルギーを大幅にカットして内部の温度上昇を抑制できる製品です。空調効率を向上させ、節電・省エネルギー対策に貢献します。2024年8月には自動車用ウインドーフィルム「ウインコス オートモーティブフィルム」シリーズに新アイテムを追加してラインアップを拡充しました。フロントガラスに貼付可能な高い透明性を保ちながら、暑さの原因と言われる近赤外線を約85%カットする高い遮熱性も備えており、車内の暑さ対策に役立ちます。当社グループでは、さらなる高機能化に向けて国内外で開発を推進すると同時に、ウインドーフィルムの有用性をより多くの方に実感していただけるよう提案を強化していきます。 自動車用ウインドーフィルム* J-ECOL: Japan Earth Conscious Labeling Associationの略。2022年6月から(株)サトー、王子タック(株)、大阪シーリング印刷(株)、リンテック(株)の4社が中心となって設立準備を進め、2023年5月に一般社団法人として設立 ラベル使用 企業一般消費者44プラスチック容器などの表示ラベル用 として提案高い透明性と遮熱性能を有する 自動車用ウインドーフィルム剥離紙ペーパータオルトイレットペーパー紙リサイクル企業(製紙会社)製品加工段ボールラベル製品製造・加工企業(製品加工) 気候変動による異常気象やプラスチックによる海洋汚染の深刻化などを受け、社会全体で環境問題への意識が一層高まっています。当社グループでは、製造時の環境負荷低減に加えて、環境配慮製品の開発・提案にも積極的に取り組んでいます。環境 容器のリサイクルを促進するラベル素材ラベル循環協会(J-ECOL*) 当社は剥離紙の有効活用・リサイクル促進に向けて、企業の枠組みを超えて業界課題の解決へ乗り出しています。関連企業と共に、使用済み剥離紙の再生資源化などを目的とするラベル循環協会(J-ECOL)を2023年5月に設立し、それに参画しました。「J-ECOL」では使用済み剥離紙の回収システムと再生処理技術の構築・確立に取り組んでいます。現在では、加盟企業は20社を超え、仲間の輪が広がっています。今後も剥離紙の資源循環システムの構築へ、サプライチェーン全体で取り組みを加速させていきます。 環境配慮製品

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