2024年3月期を最終年度とした前中期経営計画「LSV 2030−Stage 1」では、65歳定年制度の導入や男性育児休暇の取得率・日数の向上など、柔軟な人事制度改革を実行しました。今期(2025年3月期)は新中期経営計画の初年度であり、長期ビジョン「LSV 2030」で掲げた重点テーマを実現すべく取り組みを加速させます。人的資本経営の観点では、「従業員サーベイ」の継続的な実施を通じ、問題点の洗い出しとアクションプランの実行による組織強化を図ります。この結果として、従業員の働きがいやモチベーションアップによる業績向上、それに伴う従業員の処遇改善という好循環が生み出されることを期待しています。人事領域におけるDXにも着手しており、一例として、「タレントマネジメントシステム」人的資本経営36社員が生き生きと頑張れる環境整備(D&I*、働き方改革、労働安全衛生)“人財” の掘り起こしと戦力化(キャリア形成)コミュニケーションの活性化(エンゲージメントの向上、組織横断プロジェクト)を構築中です。個人のスキルや能力、キャリアプランなどを正確に人事システムとして把握することで、一人ひとりがこれまで以上に能力を発揮できる最適な人事配置などにつなげます。また、キャリア採用や外国人採用などを通じ、人材の多様性確保を進めています。外国人の従業員については、海外拠点のサクセッションプランの運用を促進し、幹部候補人材は拠点の枠に捉われず、リンテック本体や他拠点での活躍機会を提供することも想定しています。そのほか、専門的能力が高い人材の雇用・活躍を促進する狙いで、ジョブ型雇用の導入なども検討しています。 人事戦略と事業戦略は経営において切っても切れない両輪であり、従業員の能力を最大限に引き出すことは中長期的な企業価値向上にも大きく寄与*D&I:「ダイバーシティ&インクルージョン」の略。多様な人材の活躍から企業の成長を促す取り組みします。企業体質の改善・強化および業績向上に主眼を置いた人事制度改革を今後も確実に実行していきます。取締役専務執行役員 総務・人事本部長望もちづき月 経つね利とし中期戦略相互に作用総務・人事本部長メッセージ 中長期的な企業価値向上を目指すうえでも、当社グループにとって人材は最も重要な資産です。長期ビジョン「LSV 2030」でも人材戦略を重視しており、これまでも社会や事業環境の変化を敏感に捉えた柔軟な人事制度改革を打ち出してきました。社会のトレンドに沿った人事制度を単に採用するだけではなく、企業体質の改善・強化と業績向上につながる人事制度の構築に注力しています。事業戦略企業体質の改善・強化/業績向上人事戦略人材戦略企業価値向上へつなげる人材戦略SPECIAL FEATURE
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