統合報告書2023
38/70

2020202120222023837976799107550252019研究開発費(連結)億円10036 当本部の研究開発テーマは、半導体・光学関連などの成長分野、印刷材・産業工材関連や洋紙・加工材関連の成熟分野、事業領域の拡大に向けた新規分野に分けられ、2023年3月期はほぼ予定どおりに各主要テーマの開発を進めることができました。成長分野では、半導体製造用のハイバンプウェハ向け表面保護テープやフレキシブルディスプレイ向け光学透明粘着シートなどが完成し、成熟分野では環境配慮製品として、多くの無溶剤処方製品やバイオマス、リサイクル原料を使用した製品を上市しました。新規分野では薄膜軽量ペルチェモジュールやガスバリアフィルム、ミリ波帯電磁波制御シートなどが製品化に向けて前進しました。 今期は新規分野の開発品を1件でも多く事業化することを最優先課題として取り組み、成長分野においても技術的優位性を生かして、さらなるシェア拡大に向けた高機能製品の開発に努めていきます。成熟分野では他社との差別化・高付加価値化を図るべく、引き続き環境配慮製品の開発に注力していきます。また、開発効率を飛躍的に高めるためにはDX化が不可欠です。事務処理や情報収集に費やす時間を減らして研究開発に専念できる環境を整備し、ビッグデータや機械学習ツールなどを活用することで開発のスピードアップや新事業の創出につなげていきます。 当社の研究開発における強みは、四つの基盤技術、マーケット対話型の製品開発、そして個人の自由な発想を生かせる自由闊達な社風だと考えており、これまで自前の材料技術とプロセス技術を柔軟に組み合わせ、さらには進化させることで顧客ニーズに応え、技術力を高めてきました。今後は自社での技術開発にこだわりながらも他社の技術を柔軟に取り入れるオープンイノベーションや、DX化とデジタル人材の育成などによって研究開発力をさらに強化し、長期ビジョンの実現に寄与する製品の開発を目指していきます。 印刷材・産業工材関連  電子・光学関連  洋紙・加工材関連(3月期)常務執行役員 研究開発本部長 峯みねうら浦 芳よしひさ久研究開発・知的財産戦略研究開発本部長メッセージ研究開発力をさらに強化し、 新事業・新製品の創出を目指します

元のページ  ../index.html#38

このブックを見る