統合報告書2022
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50 環境配慮製品の開発 当社グループでは製造時の環境負荷低減のほか、プラスチック使用量の削減やリユース(再利用)・リサイクル(再生利用)、さらには省エネルギーといった幅広いニーズに対応する環境配慮製品の開発に積極的に取り組んでいます。 有機溶剤削減を推進 環境への負荷が高い有機溶剤の使用量削減のため、当社では粘着剤および剝離剤の塗工工程で有機溶剤を使わない無溶剤化を進めています。2022年3月期の無溶剤化率は、ラベル用粘着製品の粘着剤で76%、剝離紙に使用される剝離剤で59%となりました。これからも無溶剤タイプの製品ラインアップの拡充・拡販を図り、さらなる環境負荷低減に努めていきます。 ゼロエミッションを達成 当社における2022年3月期の廃棄物発生量は30.8千tで、廃棄物排出量は15.6千tとなりました。排出量のうち11.9千tは外部で再資源化され、それ以外の3.7千tは委託している廃棄物処理業者によって適正に処分されています。また、最終埋立量は0.16千tで、廃棄物発生量の0.51%に抑えており、最終埋立比率1.0%以下のゼロエミッションを達成しました。2020202120225.25.51.51.44.85.114.213.4 廃紙 廃プラスチック 廃油 汚泥 そのほか5.06.95.51.64.41.31.55.24.85.315.613.011.130252015102018201952剝離紙に 使用される剝離剤環境無溶剤化率(2022年3月期)廃棄物発生量千t35ラベル用粘着製品の粘着剤76%(販売量ベース)29.93.928.93.8(生産量ベース)30.83.429.028.13.3(3月期)ラベル用粘着製品  無溶剤化の推進に加え、再生PETフィルムや植物由来のバイオマス材料の採用、フィルムの薄膜化などにより、石油由来原料の使用量削減に努めています。また、貼ったままリサイクル可能な製品や、きれいに剝がれることで貼った対象物のリユース・リサイクルがしやすい製品の開発にも注力しています。特殊機能紙  “脱プラ”ニーズに応える特殊機能紙の提案を推進しており、大手コンビニチェーンの弁当容器に採用されるなど実績を挙げています。今後もプラスチックフィルムの耐久性や耐水性、透明性などに近い機能を備えた特殊紙の開発を強化し、プラスチック代替製品として市場に訴求していきます。ウインドーフィルム  建物や自動車、鉄道車両などの窓ガラス全面に貼ることで、暑さの原因となる日差しの熱エネルギーを大幅にカットして内部の温度上昇を抑制。空調効率を向上させ、節電・省エネルギー対策に貢献します。当社グループではさらなる高機能化に向けて、国内外で開発を推進しています。表面基材に再生PET樹脂を100%使用したラベル用粘着フィルム弁当容器などにも使用できる厚物の耐油耐水紙建物用ウインドーフィルム59%

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