統合報告書2022
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2 ワンストップ 1 フロントローディング設計 顧客ニーズや開発プロセスの精査に重きを置き、製品開発の初期段階で可能な限り開発上の課題やリスクを洗い出す手法です。事前に対策を講じて途中段階でのやり直しを極力抑えることで、開発効率を高め、コスト削減にも寄与します。2 ワンストップ開発 新規材料開発と量産化に向けたプロセス開発を同時並行で進める考え方です。研究所では工場の生産設備に近い 大型試験研究設備によって量産に必要な各種データを収集し、量産化までの開発スピードの向上を図っています。3 ステージ・ゲート・システム 研究開発テーマの開発状況を五つのステージに分け、次のステージへ進めるか、開発を取りやめるかを厳しく審査し、判断する社内プロセスです。開発の後戻りを防ぎ、各テーマを着実かつ迅速に形にすることを狙いとしています。将来を見据えた 研究開発外部との連携による オープン・イノベーション43製品研究部開発研究所新素材研究部未踏技術研究部イノベーション推進部システム市場産官学1 フロントローディング設計3 ステージ・ゲート・  当社の研究開発機能が集中する研究開発本部・研究所(埼玉県)では、高精度な試験・分析機器やクリーンルームに加え、半導体関連分野では顧客が実際に使っているものと 同等の各種装置も完備。さらに工場の量産設備に近い大型テスト塗工設備を導入し、開発から量産化までをスムーズに行える体制を構築しています。現業に直結する製品開発を 行う製品研究部と将来を見据えた研究開発を行う新素材 研究部に加え、今期から未踏技術研究部とイノベーション 推進部を新設し、約200人の研究員がそれぞれのテーマに励んでいます。また米国の研究開発拠点であるナノサイエンス&テクノロジーセンターでは、カーボンナノチューブや人工筋肉といった先端材料の開発に注力しており、当社グループの新たな事業の柱となる技術・製品の確立を目指しています。 当社では既存事業における競争力の強化と新製品・新事業の創出に向け、手がけたテーマを必ず形にするための研究開発を推進しています。「フロントローディング設計」や「ワンストップ開発」をキーワードに開発効率および開発スピードの向上に努めているほか、研究所と事業統括本部が連携した「ステージ・ゲート・システム」という研究開発スキームによって、中長期テーマを中心に確実に成果を出すプロセスを構築しています。マーケット対話型の研究開発新素材・新技術の調査・研究開発研究開発活動全体の最適化、 新事業創出のための仕組みづくり先端材料の開発ナノサイエンス& テクノロジー センター(米国)研究開発体制研究開発方針

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