野ので出 和かずよし義25相次ぐ買収により事業基盤を拡大旧デュラマーク社 ( 2021年12月、マックタック・アメリカ社の子会社に統合)スピネカー社米国の地域統括会社であるリンテック・USAホールディング社のトップに、今後の北米におけるラベル関連事業の展望などについて聞きました。北米市場全域をカバーするマックタックグループ 当社グループでは、米国の経済成長に伴うラベル関連市場の需要が増加する中、マックタック・アメリカ社の生産能力の増強を図ることを目的に、2021年4月に米国の粘着製品メーカーであるデュラマーク社を買収。さらに今年2月には同業メーカーの事業を譲り受け、スピネカー社を設立してマックタックグループに加えるなど、北米市場での積極的な投資を行ってきました。これらに より同グループの北米市場におけるシェアは大幅に上昇しており、今後もさらなる拡大を目指して いく方針です。 米国経済は日本同様にコロナ禍による行動制限で一時的に低迷しました が、昨年から回復基調となり、ラベル関連市場の需要も順調に推移しています。そのような中で、最新鋭の量産設備を持つ旧デュラマーク社やマックタック・ アメリカ社とは異なる分野で強みを発揮するスピネカー社をグループに迎え られたことは、今後の事業拡大に向けて非常に大きな意味があります。マックタック・アメリカ社は2016年の買収以降、営業赤字が続いていますが、これは2026年度まで買収に伴うのれん償却負担があるためで、実質的には安定した事業採算性を持っています。足元の状況は原燃料価格の高騰などで厳しい 経営環境ではありますが、今般2社がグループに加わった効果は確実に出てきており、生産設備の最適化や生産性の向上を図ることで収益性を高め、早期にのれん償却後での営業黒字化を目指していきます。 フィルムタイプのラベル用粘着製品を中心にさまざまな粘着剤処方や高速塗工に対応した最新鋭の生産設備を有していることに加え、グラフィックフィルムなどの一貫生産体制を整えています。同社の買収により、マックタックグループの生産能力が大幅に増強されたほか、生産を集約・効率化することで最適な生産体制を確立しました。 多品種・少量生産に対応した各種ラベル用粘着製品を製造・販売しています。特に中小規模の顧客へのきめ細かなサービスや幅広い品ぞろえが強みで、汎用タイプのラベル用粘着製品を大量生産するマックタック・アメリカ社とは異なるサービスモデルを展開することから、グループとしての市場対応力が一段と強化されました。カナダアメリカメキシコリンテック・USAホールディング社社長 本社 製造拠点 裁断・販売・物流拠点INTERVIEW
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