統合報告書2021
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69リンテック 統合報告書 2021 これまで私は政策金融の立場から企業の経営や財務に接してきたほか、国際競争力やビジネス開発、ガバナンスなどの研究教育に従事してきました。近年、当社が取締役の定数削減や社外取締役の増員を行っていること、意思決定と業務執行の分離を進めていること、さらには社外取締役も含めて取締役間の活発な意見交換の推進を図っていることなどは評価できると思います。 新設されたサステナビリティ委員会にも社外取締役が参画することで、多様な観点から有意義な議論が期待されます。他社も含めて20年近い社外役員の経験を生かし、今後も業務執行の意思決定と監督という立場から、ガバナンスの強化や取締役会の実効性向上に貢献し、「LSV 2030」の実現に寄与していきたいと考えています。 取締役会や各委員会では、“外部の目”で判断することを常に心掛けています。例えば取締役会で投資案件などを審議する際は、効果とリスクのバランスを踏まえた実行理由は合理的か、監査等委員会では国内外グループ会社のガバナンスが効果的に機能しているかという視点で判断し、必要に応じて質問するようにしています。 現在、企業には利益を追求しつつ、社会的責任をどのように果たしていくかが問われており、社外取締役の重要性も高まってきています。当社でもサステナビリティ委員会を含め、社外取締役が関与する範囲が広がってきていますので、幅広いバックグラウンドを持つ各社外取締役と共に多種多様な観点から経営をサポートしていきたいと思います。大岡 哲1975年に日本開発銀行入行。日本政策投資銀行審議役に就任するなど政策金融に従事。さらに日本大学教授などを務め、多くの大学で教育研究に携わる。2012年に当社社外取締役に就任し、2015年より当社社外取締役(監査等委員)。2018年から当社コーポレートガバナンス委員会の委員長を兼務。大澤 加奈子1998年に弁護士登録、梶谷綜合法律事務所入所。2005年に米国・ニューヨーク州の弁護士資格を取得し、国内外の企業法務に携わる。2015年に当社社外取締役(監査等委員)に就任し、2018年から当社コーポレートガバナンス委員会の委員を兼務。取締役(社外)奥おくしま島 晶あきこ子取締役(社外) 監査等委員 さとし大おおおか岡 哲取締役(社外) 監査等委員 大おおさわ澤 加かなこ奈子事業競争力の強化に向けてDXの推進に貢献 社外取締役に就任して1年が経ちましたが、当社の取締役会は事前の情報共有や当日の進行などでも配慮が行き届き、社外取締役が理解しやすいように運営されていると思います。今般の米国・デュラマーク社買収に当たっての審議でも丁寧な説明があり、その有効性や妥当性などについて納得したうえで賛成することができました。 私は消費者の購買データを基にしたマーケット戦略の立案や、それを活用したDXの提案などを専門としていますが、長期ビジョンの重点テーマでもDXが掲げられています。競争力のある新事業の創出や業務生産性の改善、新規技術開発に資するものとして、自身の専門性などを踏まえた提言を行い、当社の企業価値の向上に貢献していきたいと思います。今後も業務執行の意思決定と監督の立場から 「LSV 2030」の実現に寄与各社外取締役と共に多種多様な観点から経営をサポート

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