統合報告書2021
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品質管理の徹底 当社グループでは、QMS(品質マネジメントシステム)の国際規格である「ISO9001:2015」の認証取得を推進しており、事業部門ごとに活動していた品質保証体制をグループQMSとして一つに統合するなど、さらなる体制の強化に努めています。また、製造現場における日々の検査で品質管理を徹底しているほか、各製造拠点の担当者や営業担当者に対して、品質の維持・向上および品質事故の予防に向けた従業員教育を継続的に実施しています。さらにサプライヤーの協力を得ながら、調達原材料の品質安定を図ることで、原材料に起因する品質事故も抑制。当社の品質事故件数については、2011年3月期を100とした場合、2021年3月期は37にまで減少しました。一方、品質事故が発生した際の迅速な情報収集から、その原因分析および再発防止までを目的とした管理システムも構築・運用し、速やかな対応が取れる体制を国内外で整備しています。 災害ゼロに向けて 当社グループの生産現場では安全を最優先し、労働災害ゼロを目指して操業しています。労働安全衛生マネジメントシステム「ISO45001」に準拠した労働安全衛生方針を制定し、日頃からリスクを評価して安全基準を設けるリスクアセスメントや危険予知訓練、各種安全パトロールによる5S*の徹底など、さまざまな取り組みを実施しています。また、各事業所では安全衛生委員会を毎月開催し、安全活動の進■状況を確認・共有しているほか、国内生産拠点の安全担当者を集めた全社安全大会を開催するなど、各事業所の取り組みについて情報交換を行っています。今後も災害ゼロに向けて、さまざまな活動を実施していきます。*5S:整理・整頓・清掃・清潔・躾(3月期) 公正な取引 当社グループでは、全てのサプライヤーとの間で自由な 競争原理に基づく公正・透明な取引を行うことを基本方針 とし、関連法規・社会規範を遵守した調達活動を行ってい ます。また、当社ではサプライヤー各社にさまざまな機会を通じて、人権尊重、労働・安全衛生、情報セキュリティー、企業倫理など、多角的な観点からCSR活動の徹底を要請しています。2021年3月期も主要サプライヤーへのアンケート調査を通じて経営・労務・サービス・品質・環境面などの評価を行い、パートナーシップの維持・強化とCSR調達に努めました。201120172018201920202021100614339373710080604020056リンテック 統合報告書 2021しつけ社会品質事故件数 (2011年3月期の件数を100とした比率) 事業継続への取り組み 当社グループでは万一災害などが発生しても、事業の継続あるいは早期再開ができる体制の強化を図っており、国内全拠点と東京リンテック加工(株)、リンテック・スペシャリティー・フィルムズ(台湾)社がBCMSの国際規格「ISO22301:2012」の認証を取得しています。事業活動を中断させるような自然災害や事故などが発生した際、従業員の安全を確保したうえで速やかに製品供給を再開し、顧客をはじめとするステークホルダーへの影響を最小限に抑えることができるよう、各拠点で勉強会や演習を実施。また、製品の安定供給に必要な原材料のサプライヤーに対しても、その事業継続能力の評価を進めるとともに、BCP(事業継続計画)の導入と、それを組織的に運用する体制の整備を要請しています。

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