統合報告書2021
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件2,500(3月期) 国内 海外20172018201920202021リンテック 統合報告書 20212,2151,9472,0411,7971,8481,5992,4262,4642,3272,1712,0001,5001,000500043 当社では顧客ニーズに応える独創的な製品の開発を通じて企業価値の向上に努めており、これらの開発活動によって得られた特許権・商標権・意匠権などの知的財産を重要な経営資源と位置づけています。知的財産部では、他社権利の尊重を第一に考えるとともに、“技術立社リンテック”の生命線とも言える知的財産権の拡充を目的に、各研究開発部門および各事業部門と連動した戦略的な知的財産活動を推進しています。基盤事業領域と成長事業領域における特許ポートフォリオの構築、事業のグローバル化に対応した知的財産権の確保などによって、事業価値の高い知的財産に基づく収益性の向上を目指しています。 「LSV 2030」の基本方針にもあるとおり、長期ビジョンの実現に向けては新製品・新事業の創出が不可欠です。新製品の開発に当たっては環境配慮が大前提であり、「カーボンニュートラル・チャレンジ」のスローガンの下、製品の無溶剤化や植物由来のバイオマス材料の積極的採用などによるCO2削減に向けた開発に注力しています。また、脱プラスチックも大きなテーマの一つです。当社には多くのフィルム製品がありますが、昨今の脱プラ化の動きは「特殊紙」を製造できる当社にとってビジネスチャンスとも言えます。今まで特殊紙製品の開発は抄紙機を持つ工場が中心となって行ってきましたが、当本部からも人材を投入して体制を強化していく考えです。 新事業の創出に向けては、既存技術とは異なる領域で開発を進めてきた薄型熱電発電モジュールや高周波誘電加熱接着シート、EUV露光装置用ペリクルなどがあり、早期の事業化を目指して用途開拓や量産プロセスの検討を進めていきます。また、研究開発力のさらなる強化のためにはDXの推進も欠かせません。既に材料選定のスクリーニングや特許調査などでAIを活用していますが、その範囲を広げていくことで開発効率を向上させていきます。自社のキーマテリアル・キープロセスによる独創的製品の開発にこだわりつつ、社外との連携、いわゆる「オープン・イノベーション」も取り入れて、ナンバーワン・オンリーワンの高付加価値製品の開発を加速させていく方針です。特許保有件数執行役員研究開発本部長峯みねうら浦 芳よしひさ久知的財産活動環境配慮を前提に、ナンバーワン・オンリーワン製品の開発を加速研究開発本部長メッセージ

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