統合報告書2021
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30リンテック 統合報告書 2021 世の中が必要とする製品を数多く送り出すこと、そして社会にとって存在価値を持つ企業グループであり続けること、それこそがリンテックのあるべき姿だと考えています。また、2030年に向けた長期ビジョンの重点テーマの一つとして「事業活動を通じたSDGs達成への貢献」を掲げていますが、そのためには会社の持続的成長と企業体質の強靭化が不可欠です。本来は当社グループの基盤事業として業績を支えていくべき印刷材・産業工材関連セグメントが、2021年3月期においてはコロナ禍による市場低迷の影響を大きく受けて営業赤字となりましたが、事業構造の見直しや海外子会社の立て直しなどに取り組み、早急に収益性の改善を図っていきます。 デジタル化の進展や環境配慮ニーズの高まりなど市場環境が急速に変化する中、当社グループがこれまで築き上げてきた独自の技術力や強みを最大限に活用し、迅速に対応していくことが重要です。環境対応素材として紙が注目されていますが、特殊紙から粘着製品まで幅広く手がけていることは当社の大きな強みの一つであり、新しい機能を持った紙ができれば、その特徴を生かした粘着製品の創出にもつながるといったように、全社的な視点でこれまでにない製品の開発を目指していきます。また、画期的な新製品や新事業の創出に向けて、積極的な設備投資も実施していく考えです。そして私が推進担当役員を務めるSDGs委員会では、社会的課題の解決に資するさまざまなアイデアが発案されており、これらも早期に形にしていきたいと思います。 2021年3月期に当社グループの海外売上高比率は初めて50%を超えましたが、持続的成長を遂げるためにはこれをさらに高めていかなければなりません。海外に進出している日系企業との関係強化だけでなく、現地の顧客企業や原材料メーカーなどとしっかりと連携し、ローカリゼーションの確立を目指していきます。事業戦略取締役常務執行役員事業統括本部長海かいや谷 健たけし司事業統括本部長メッセージあるべき姿の実現に向けて 変化する市場ニーズに迅速に対応していきます

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