統合報告書2021
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23リンテック 統合報告書 2021 長期ビジョンの財務指標を達成するには、既存事業の合理化・最適化による収益改善と新製品・新事業の創出が■になります。営業利益の約8割を電子・光学関連が占めている現状は決して望ましいものではなく、不採算事業や海外グループ会社の立て直しは急務と考えています。株主・投資家の方からは利益率の低い事業からの撤退も検討するべきではといったご意見を頂くこともありますが、好調が続く半導体業界でも定期的に調整局面が訪れます。また、ESGの観点から雇用を守ることも大切であり、事業ごとにしっかりと分析・対策を行い、資源バランスの見直しを図ることで、最適な事業ポートフォリオの構築を目指していく方針です。 新製品・新事業の創出については、事業開発室や技術・開発室、次世代技術革新グループなどさまざまな開発専門部署を設置しており、ターゲットとする市場や開発期間などが異なるそれぞれの領域でニーズをキャッチして、早期に新製品を供給できる体制を構築しています。私は従業員に「市場のニーズを考えるときは自分目線、つ代表取締役社長社長執行役員まり消費者の目線でどのようなものがあればいいかを考えてほしい」ということを繰り返し伝えています。それが顧客の真に求める製品、さらには顧客の期待を超える製品の開発につながります。要望されてつくることも大事ですが、ニーズを先取りしてこちらから提案していける新製品を増やすことで市場からの評価をさらに高められるものと考えています。 当社グループの長期ビジョンについてご説明させていただきましたが、「LSV 2030」はまだ完成形ではありません。今後も経営環境の変化や新製品の開発状況なども加味して各部署と議論を重ね、サステナビリティ委員会に参画する社外取締役の意見も取り入れながら、ブラッシュアップを図っていく予定です。「LSV 2030」の実現に向けて、まずは「LSV 2030-Stage 1」の達成に全社一丸となって邁進してまいります。株主・投資家の皆様には今後とも変わらぬご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。最後に

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