統合報告書 2020
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加工材事業部門長 メッセージ 当期は全体的に需要が低迷し、電子材料用剝離紙が堅調であったほかは、一般粘着製品用剝離紙、光学関連製品用剝離フィルム、合成皮革用工程紙、炭素繊維複合材料用工程紙のいずれも売り上げが減少しました。特に合成皮革用工程紙については 事業戦略事業部門紹介 紙やフィルムに剝離適性はもとより、耐水性、耐熱性、耐摩耗性といった各種機能を付与することで、さまざまな粘着製品の粘着剤面を保護する剝離紙・剝離フィルムや、合成皮革に柄をつけるための型紙となる工程紙、炭素繊維をシート状の複合材料に加工するための工程紙などを製造・販売しています。24018012060189202120172018201920201962102202060億円 加工材事業部門 売上高(3月期)(予想)中国市場の低迷が続き、また今年に入ってからの新型コロナウイルス感染拡大の影響で衣料・スポーツシューズなどの消費減退が予想され、回復にはしばらく時間がかかると見ています。炭素繊維複合材料用工程紙についても、航空機の需要が回復するのは世界経済が正常化してからと予想しています。 このように厳しい事業環境下にある工程紙については、それを打開するための新たな施策を展開していく必要があると考えています。合成皮革用工程紙では、人件費の高騰や環境規制強化、米中貿易摩擦の影響などによって、合成皮革の大きな生産基地であった中国のメーカーが東南アジアなどに生産拠点を移す動きがあります。これにしっかりと追随していくため、これまで中国国内向けに展開していた生産子会社の琳得科(蘇州)科技有限公司の製品について、今後は条件が合えば積極的に国外への販売を強化していきます。また炭素繊維複合材料用工程紙についても、スポーツ・レジャー用品向けなども含め、海外市場での拡販強化を図っていく方針です。そのほか、電子材料用剝離紙についても海外の競合他社などが台頭しつつあり、コストダウン品の開発・提案などにより、事業の拡大を目指していきます。上席執行役員事業統括本部 加工材事業部門長岩いわさき崎 豊ゆたかStrategy34リンテック 統合報告書 2020加工材事業部門

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