統合報告書 2020
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リンテック 統合報告書 202031オプティカル材事業部門長 メッセージ 当期の業績については、主力の液晶・有機ELディスプレイ用フィルムの粘着加工ビジネスが数量ベースでは微増となったものの、売上高は大幅減となりました。さまざまな要因はありますが、特にスマートフォンなど中小型向けの高付加価値製品が、米中貿易摩擦の影響を大きく受ける結果となりました。 光学ディスプレイ関連市場の変化が加速する中、当社グループは協業する偏光フィルムメーカーと連携しつつ、引き続き日本・韓国・台湾の各生産拠点でさらなる効率化に向けた生産体制の構築を目指していきます。また、これまで開発を続けてきた新規光学関連製品の早期の事業化も大きな課題となっています。その中で、現在の注力アイテムであるタッチパネルなどの構成部材の貼合に最適な厚手の光学粘着シートとディスプレイ用のガラス飛散防止対策フィルムは、それぞれ中国を中心に車載用途などで採用実績が出てきています。今後はディスプレイメーカーに加え、部材の抜き加工メーカーへの販促強化も図っていきます。事業部門紹介 特殊粘着剤や表面塗工剤の開発技術と精密塗工技術、そして最新鋭の生産設備を駆使して、液晶・有機ELディスプレイを構成する偏光フィルムなど各種光学機能性フィルムの粘着加工や表面改質加工を行っています。また、革新的な粘着剤やフィルムの開発を通じて、新規光学関連事業の立ち上げを図っています。億円 オプティカル材事業部門 売上高297343380372402480360240120202120172018201920200(3月期)(予想)オプティカル材事業部門 さらに、入射した光を最適な方向に効率良く拡散 させることができる光拡散フィルムについても、各種ディスプレイ用途で需要拡大が期待されています。中でもバックライトを使わない反射型ディスプレイでは画面表示をより明るく鮮明にできることから、スマートウオッチやタッチパネルなどへの搭載拡大に寄与できる高機能フィルムとして、採用拡大を図っていきます。執行役員事業統括本部 オプティカル材事業部門長所しょし司 悟さとるFoundationOverviewFinancial InformationStrategy

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