統合報告書 2020
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リンテック 統合報告書 202021CFOメッセージ収益性と資本効率を高め、 企業価値向上を目指します。2020年3月期を振り返って 当期は、エレクトロニクス関連市場の調整局面の影響などにより、電子・光学関連セグメントの売り上げが前期比で約84億円の減少となるなど、全体では100億円を超える減収となりました。また、連結売上高の約半分を占める印刷材・産業工材関連セグメントの営業利益が前期比で75%減少しました。特に単体の印刷・情報材事業部門の収益性悪化が顕著であり、現在、対策チームを立ち上げて詳細な分析を進めています。天候不順の影響による季節商品の販売不振や飲料キャンペーンの中止などで、収益性の高い粘着フィルムの売り上げが落ち込むといった要因はありましたが、事業環境の変化に大きく左右されない基盤づくりのためには、やはり一層のコスト削減が不可欠になってきます。工場の業務改善や生産の効率化・省力化、調達材料コストや物流コストの改善など、今まで以上にコスト削減に取り組む必要があると考えています。また、同事業は東南アジア地域におけるシェア拡大が成長の鍵であり、この点については必要に応じてM&Aなどの資本投入も視野に入れていきます。新型コロナウイルス感染拡大の影響と今期の連結業績見通し 2021年3月期の連結業績見通しについては、新型コロナウイルスの感染拡大による各種イベントの中止や延期、自動車市場の低迷、航空機の減産などに伴い、さまざまな事業領域で一定のマイナス影響を見込んでいます。一方で巣ごもり消費やテレワークの拡大といった新たな需要も生まれており、世界的なコロナ禍の影響を正確に見通すことは困難な状況です。今年5月の決算発表時点では、第3四半期以降に正常な事業活動に向かうことを前提に今期の業績予想を前期並みとしましたが、いまだに世界的な収束は見えておらず、さらなる感染拡大の長期化により業績予想の修正が必要となった場合には、速やかに開示いたします。執行役員管理本部長兼経理部長柴しばの野 洋よういち一FoundationOverviewFinancial InformationStrategy

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