統合報告書2019
73/84

経営成績 2019年3月期の連結売上高は、前連結会計年度に続いて過去最高を更新したものの、国内において自然災害や酷暑の影響で主力のラベル用粘着製品が低調に推移したほか、期後半には半導体市場低迷の影響を受けるなど、全体としては僅かな伸びにとどまり、前期比0.8%増の2,509億円となりました。営業利益については、パルプを中心とする原燃料価格の上昇などにより、同10.5%減の180億円となりました。税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に米国子会社において、のれんの減損損失や事業構造改善引当金繰入額として、それぞれ約10億円を計上したことなどにより、同10.0%増の183億円となりました。税効果会計適用後の法人税等負担額は54億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同14.9%増の129億円となりました。 また、1株当たり当期純利益は前期の156.02円から179.24円に、自己資本当期純利益率(ROE)は前期の6.2%から6.9%に増加しました。セグメントの状況印刷材・産業工材関連 印刷・情報材事業部門のラベル用粘着製品については、国内では宅配・通販関連や化粧品などのアイキャッチラベルの需要が堅調だったものの、期前半の自然災害や酷暑などの影響を受けて食品・飲料関連が低調に推移しました。海外ではアセアン地域において堅調に推移しましたが、中国での需要が低迷したほか、米国子会社で円高による目減り影響を受けました。 産業工材事業部門では、国内で通販向け装置が堅調に推移しました。海外では二輪を含む自動車用粘着製品がインドや アセアン地域において順調だったほか、自動車用ウインドーフィルムも好調に推移しました。 以上の結果、当セグメントの売上高は1,229億円(前期比1.0%増)、営業利益は米国子会社の収益改善などもあり、38億円(同23.7%増)となりました。電子・光学関連 アドバンストマテリアルズ事業部門については、半導体関連粘着テープが市場の生産調整の影響を受けて減少しました。半導体関連装置は設備投資抑制の影響を受けたものの、前期並みとなりました。積層セラミックコンデンサ関連テープはスマートフォン、車載、サーバー用などの需要が好調だったことにより増加しました。 オプティカル材事業部門では、光学ディスプレイ関連粘着製品においてスマートフォン用などが期後半に需要低迷の影響を受けましたが、大型テレビ用は年間を通じて順調に推移しました。 以上の結果、当セグメントの売上高は903億円(前期比1.6%増)、営業利益は112億円(同6.9%減)となりました。洋紙・加工材関連 洋紙事業部門については、隠蔽性を付与した封筒用紙やファストフード向けの耐油耐水紙などが順調に推移しました。 加工材事業部門では、炭素繊維複合材料用工程紙が順調だったものの、一般粘着製品用および電子材料用剝離紙は低調に推移しました。 以上の結果、当セグメントの売上高は377億円(前期比2.0%減)、営業利益はパルプを中心とした原燃料価格上昇の影響を受け、30億円(同40.5%減)となりました。売上高億円億円営業利益2,4902,509印刷材・産業工材関連+12電子・光学関連+14洋紙・加工材関連△82019年3月期2018年3月期201180印刷材・産業工材関連+7電子・光学関連△8洋紙・加工材関連△20調整額+02019年3月期2018年3月期71リンテック 統合報告書2019ESGStrategyOverviewFinancial Information経営者による説明および分析

元のページ  ../index.html#73

このブックを見る