統合報告書2019
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49リンテック 統合報告書20192015年の「COP21(第21回 国連気候変動枠組条約締約国会議)」で合意された「パリ協定」を受けて、日本政府は2030年度までに、2013年度との対比においてCO2排出量を26%削減するという目標を掲げています。メーカーである当社ではこれを上回る30%以上の削減を目指しており、各工場をはじめ拠点ごとに諸施策を計画して具体的な取り組みを順次始めています。CO2排出量削減に向けた取り組み 液化天然ガスなどから、各種生産設備を稼働させるための電力を発電・供給するのと同時に、発電時に発生する熱を温水や蒸気などの形で回収して利用するコージェネレーションシステム。当社製品の製造には、抄紙や粘着剤・剝離剤の塗工といった乾燥を必要とする工程が多くありますが、このシステムを導入することで、生産設備を動かす電力と同時に発生した熱エネルギーの乾燥工程への利用が可能となります。これによって、CO2排出量の大幅な削減が期待されており、既に同システムが導入された熊谷工場や三島工場土居加工工場(愛媛県)では、大きな成果が表れています。今後、各工場で同システムの積極導入を推進・加速していきます。Focus 当社では、本社および各工場、研究所などの全社横断的なメンバーで構成される「省エネルギー推進委員会」が中心となり、CO2排出量削減に向けたより高い独自の数値目標設定とその実現可能性を検討しつつ、全社的な戦略の構築、拠点間での情報共有と施策の横展開の模索などを進めています。同委員会ではCO2排出量削減だけでなく、省エネルギーやコスト削減、新製品開発にも寄与する設備投資を計画。既に国内の生産拠点を中心に新規設備の導入に着手しており、累計100億円を超える投資を計画しています。排熱ボイラーコージェネレーションシステム太陽光発電パネル省エネルギー推進委員会の主な検討課題コージェネレーション システムの導入ガスなどから電力と熱の二つのエネルギーを効率良く創出するシステムのさらなる導入排熱ボイラーの導入塗工工程で発生する有機溶剤の燃焼排熱を効率良く 再利用する設備のさらなる導入自家発電用の太陽光 発電パネルの導入売電目的ではなく、自拠点での電力消費を目的とする 太陽光発電パネルのさらなる導入燃料転換の推進重油・軽油から、燃料効率の高い液化天然ガスへの切り替えのさらなる推進省エネルギー推進委員会の活動 コージェネレーションシステムの導入Financial InformationESGStrategyOverview

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