統合報告書2019
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加工材事業部門長メッセージ 2019年3月期は、炭素繊維複合材料用工程紙が航空機用途での需要の高まりを受けて順調に伸びたものの、スマートフォン市場の成長鈍化に伴い、電子材料用剝離紙や工業用テープ向けの剝離フィルムなど高付加価値製品の売り上げが低迷しました。炭素繊維複合材料用工程紙については今後も伸長が期待されますが、一般粘着製品用の剝離紙は厳しい状況が続くと 予想され、合成皮革用工程紙についても自動車内装用途での採用が増えているものの、中国市場が先行き不透明な状況であり、事業環境は楽観できるものではありません。 当社は剝離紙・剝離フィルムの国内トップメーカーですが、この分野は顧客企業のニーズに合わせて個別に新規材料を開発・提案する「マーケットイン」のビジネスが基本であることから、特に工業用途の製品については、顧客各社の開発品の具体的な用途などを把握しにくいといったことが課題の一つといえます。さまざまな視点から求められる性能ニーズをより早く、より的確につかみ、新しい事業の柱となる製品を創出していきたいと考えています。加工材事業部門事業部門紹介紙やフィルムに剝離適性はもとより、耐水性、耐熱性、耐摩耗性といった各種機能を付与することで、さまざまな粘着製品の粘着剤面を保護する剝離紙・剝離フィルムや、合成皮革に柄をつけるための型紙となる工程紙、炭素繊維をシート状の複合材料に加工するための工程紙などを製造・販売しています。事業戦略24018012060201620172018201920202172102202062050億円 加工材事業部門 売上高(3月期)(予想)上席執行役員事業統括本部 加工材事業部門長岩崎 豊36リンテック 統合報告書2019Strategy

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