統合報告書2019
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25リンテック 統合報告書2019事業統括本部長 メッセージ取締役常務執行役員事業統括本部長服部 真 中期経営計画「LIP-2019」の2年目となった2019年3月期の連結業績は、経済環境の厳しさや原燃料高の影響も受け、2度の業績下方修正を行うなど多くの課題が残る結果となりました。今期、同計画の最終数値目標を達成することはきわめて難しい状況となっていますが、まずは前期未達に終わった原因をしっかりと分析し、各事業の課題を抽出したうえで諸施策を引き続き推進していきます。 持続的な成長の実現に向けた手段としては、顧客ニーズに応える、すなわち市場基準を満たすモノづくりをするということに尽きます。当社グループでは日本、アジア、北米、欧州と地域ごとに事業戦略を展開していますが、各市場におけるニーズを確実に吸い上げ、柔軟な対応を図り、新製品を積極的に投入していかなければなりません。特に中・長期的な視点からは、昨年4月に立ち上げた「事業開発室」が重要な役割を担ってきます。これまでの製品開発においては、事業部門ごとの短期的な改良案件が優先されがちでしたが、同開発室では部門間の垣根を越えて5年、あるいは10年先を見据えた開発テーマの具現化を目指しており、今後、さらなる体制の強化を図っていきます。 また現在、生産本部と連携しながら海外の生産子会社の収益改善に向けたプロジェクトも進めています。米国・マディコ社の業績回復に寄与した問題抽出と改善のプロセスをそのほかの海外生産子会社にも展開し、各社の収益基盤の拡充につなげていきます。 そして、将来にわたって成長していくうえで今後の鍵となるのがSDGsの考え方です。当社では昨年2月に全社横断的な組織である「SDGs委員会」を立ち上げ、本業を通じた社会的課題の解決を目指しています。私自身、同委員会の推進担当役員として早期にSDGsを事業戦略に組み込んでいけるよう、この活動を推進していきます。ESGStrategyOverviewFinancial Information

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