統合報告書2019
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15リンテック 統合報告書2019中期経営計画「LIP-2019」の2年目を終えて 当社は2020年3月期(2019年度)を最終年度とする3か年の中期経営計画「LIP(LINTEC INNOVATION PLAN)-2019」を2017年4月にスタートし、「イノベーションをさらに深化させ、新たな成長にチャレンジ」という基本方針の下、四つの重点テーマに取り組んでいます。計画初年度の2018年3月期は売上高2,490億円、営業利益201億円とおおむね順調なスタートを切りましたが、2年目の当期は前期比で売上高は微増、営業利益は減益となり、当初の計画目標から大きく下振れする結果となりました。原燃料価格の上昇が収益を圧迫したほか、近年活況が続いていた半導体市場の減速も大きく影響しました。最終利益については、前期に約20億円の特別損失を計上したことなどにより増益となりましたが、当初の予想は下回る結果となりました。なお、「LIP-2019」の最終年度の目標として9%以上を掲げている売上高営業利益率およびROEは、それぞれ7.2%と6.9%になりました。売上高営業利益率/ROE%1086426.96.26.66.47.27.28.18.18.48.1201520162017201820190(3月期) 売上高営業利益率 ROE2019年3月期連結業績(前期比)売上高 2,509 億円 (0.8%増)営業利益 180 億円 (10.5%減)親会社株主に帰属する当期純利益 129 億円 (14.9%増)「LIP-2019」の重点テーマの主な成果や進捗について まず、「地域戦略の強化」については、2016年末に買収した米国のラベル用粘着製品メーカーであるマックタック・アメリカ社との相乗効果の創出に努め、タイや米国で開催されたラベル関連展示会への出展などを通じて、同社製品の東南アジア市場への投入や当社製品の北米市場での拡販に注力しました。次に「新たな価値の創造」については、成長領域における技術開発や保有技術の深耕による製品開発に努め、将来有望な新製品の芽が出てきています。また2018年4月には、新規事業のさらなる創出を目的として事業統括本部内に「事業開発室」を設置しました。各事業部門および研究開発本部との連携を密にすることによって市場の新たなニーズを見いだし、早期製品化・事業化につなげていく方針です。続いて「企業体質の強靭化」については、長年赤字が続いていた米国の生産子会社であるマディコ社において、拠点の集約および人員削減などの経営合理化を図り、営業黒字化を達成することができました。 ESGStrategyOverviewFinancial Information

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