食品関連業界に対して当社の認知度をさらに高めるため、食品用ラベル素材に特化した電子版のカタログを制作しました。ラベルは食品向けに幅広く使われていますが、適応性能を考慮せずに選定されているケースがあり、当社へのお問い合わせも増えています。このカタログでは低温適性や耐水性、加熱適性といったラベル素材の機能を紹介するとともに、低温環境下ではなぜラベルが剥がれやすいのかといったメカニズムまで説明しています。そうすることで、お客様の課題解決やニーズを満たすことにつなげていき、ひいてはラベル素材の可能性を広げられたらと考えています。
このたび、プラスチック代替ラベル素材「PLALESS(プラレス)」シリーズの新アイテムとして、プリンタの熱により発色させるダイレクトサーマル方式対応の製品をラインアップしました。日付や価格、バーコードといった可変情報を印字する食品表示用ラベルは、冷蔵・冷凍環境下での耐水性が求められるため、プラスチックを主原料とした素材が広く使われてきましたが、脱プラ需要の高まりを受けて、耐水強度に優れた紙を表面基材に使用した同製品を開発しました。環境に配慮した製品として食品関連業界に向けて積極的に提案していきます。
食品関連ラベルへの要求性能は多岐にわたります。当社では用途や使用環境に応じた製品を豊富に取りそろえています。
(2022.10.07 掲載)
プラスチックごみによる海洋汚染の深刻化などを受け、プラスチックの使用量削減や資源を再利用・再生利用する循環型社会の実現が求められています。そのような中で先頃、耐久性の高いステンレスやガラスを商品の容器として採用し、使用後に店舗で回収、再利用することでプラスチックごみを削減する新しい商品提供システムが小売り大手を中心に始まりました。当社では、日本酒などをはじめとする飲料瓶の表示用途に使われていたリターナブルラベル素材の新たな用途として、こうした容器の循環再利用への取り組みに対する提案を強化しています。
このシステムで使用される容器に貼られる表示ラベルには、商品の使用中はしっかりと貼られていて、使用後はきれいに剥がれる性能が求められ、さらにシャンプーや洗剤用などの場合は耐水性も必要となります。当社のリターナブルラベル素材は高い粘着力がありながら、弱アルカリ温水で洗浄することできれいに剥がれるため、お客様から高く評価されています。このほかにも、当社では消費者が容器から簡単に剥がせる再剥離タイプのラベル素材を多数ラインアップしています。剥がした際にパッケージをきれいに維持できる点だけではなく、今後は容易に分別できるといった環境配慮面での優位性についてもしっかりと訴求していきます。
これまでプラスチック製だった日用品や食品の容器をステンレスやガラスなどに置き換えることで、繰り返し使用することができます。商品代金に容器代を上乗せし、消費者が店舗に容器を返却すると容器代が返金される循環型の商品提供システムが広がっており、当社ではこうした容器に適したラベル素材の拡販を通じて循環型社会の実現に貢献していきます。
(2021.10.08 掲載)
脱プラスチックの動きが広がる中、当社では耐水強度に優れ、ぬれても破れにくい印刷用紙「プラレスペーパーCoC※1」を2020年11月に発売しました。各種包材や手提げ袋のほか、マラソンのゼッケンなど想定していなかった用途でも引き合いを頂いています。また2021年4月には、未漂白パルプを使用したナチュラルな風合いのファンシーペーパー「ナチュラップCoC※2」を発売しました。日本製紙連合会の「食品に接触することを意図した紙・板紙の自主基準」に則した工程管理や化学物質管理を行っており、各種容器や敷き紙などの用途に向けて提案しています。
当社はコンビニエンスストアの店頭で売られている揚げ物を包む耐油耐水紙の採用実績が多く、市場での優位性を高めてきました。近年、コンビニ業界でもプラスチックを紙に切り替える動きが加速しており、この春には厚物の耐油耐水紙がお弁当容器として採用になりました。さらなる拡販につなげるべく、大手チェーン各社への提案も強化しています。当社ではお客様の声を製品に反映することはもちろん、提案型の製品開発にも一層注力していきます。
※1 CoC:Chain of Custody(管理の連鎖)の略。製造・加工・流通に関わる事業者が適切に管理された森林から得た木材パルプなどを使用・管理していることを示しています
※2 「ナチュラップCoC」は、日本製紙連合会のネガティブリストに掲載されている化学物質や食品衛生法物質の意図的含有がないことを確認しており、生産環境(防虫・衛生面)にも十分配慮していますが、実際の使用に際しては用途に応じた事前のご確認をお願いします。なお、本製品には耐油耐水性は付与しておりません
当社では、昨今の環境ニーズを紙の新たな需要創出につながるビジネスチャンスと捉えています。プラスチックフィルムの特徴である耐水性や透明性などが求められる用途での代替素材として、紙の可能性を追究していきます。
(2021.06.30 掲載)
当社の100%子会社であるリンテックサインシステムは、天然素材に近い落ち着いた質感の木目柄や石目柄、独特の光沢感が目を引くメタリック調など、多彩なデザインパターンをあしらった豊富なラインアップの内装用化粧フィルムを「PAROI(パロア)」ブランドで展開しています。商業施設やオフィス、ホテル、住宅などの幅広い物件の壁面装飾として採用されており、高級感あふれる空間演出を実現します。
内装用化粧フィルム「PAROI」製品情報今回、池井戸潤さん原作のTBSテレビの連続ドラマ作品「半沢直樹」(日曜劇場枠。毎週日曜夜9時~9時54分)に美術協力しました。堺雅人さんをはじめ、上戸彩さんや北大路欣也さん、香川照之さんらが出演する本作の舞台となる東京中央銀行の役員室や事務所、廊下などの柱と壁面に、シックな木目調の内装用化粧フィルムが使用され、重厚感のある空間を演出しています。出演者の皆さんの魅力をより一層引き立てるセットにもぜひご注目ください。
TBSテレビ:日曜劇場「半沢直樹」公式サイト(2020.08.17 掲載)
リンテックは、米国の子会社であるマックタック・アメリカ社が持つホットメルトと呼ばれる粘着剤処方技術を生かしたラベル素材を日本市場に本格投入しました。マックタック・アメリカ社は、北米のラベル素材市場で第3位のシェアを有しており、粘着剤を熱で溶かしながら基材に塗工するホットメルトタイプと、水に分散させて塗工するエマルションタイプの粘着製品を展開しています。いずれも製造工程で有機溶剤を使用しないため、環境負荷が少ないことが特徴です。日本市場で積極的に提案を行っているホットメルトタイプのラベル素材「CHILL AT」は、-5℃から30℃までの幅広い温度環境に適応。一般のラベル素材では剥がれやすい凍結・結露面や物流・搬送用の段ボールケースなどの粗面にもしっかりと貼付することができます。
ラベル素材「CHILL AT」は、2020年6月1日に施行された改正食品衛生法※1に対応しており、食品の商品情報表示ラベルとして野菜や果物に直接貼付することが可能です。一般社団法人日本有機資源協会が運営する「バイオマスマーク」※2の認定(認定番号:190174)をラベル素材の粘着剤層として取得しており、機能性を損なうことなくバイオマス度※320%を実現します。野菜や果物の商品情報表示ラベルのほか、冷凍・冷蔵食品や物流・搬送用の段ボールケースなどに貼付する表示ラベルとして提案を行っていきます。
※1食品衛生法:食品に起因する衛生上の危害の発生を抑制し、公衆衛生の向上に寄与するための法律
※2バイオマスマーク:再生可能な生物由来の有機資源であるバイオマスを利活用し、規格などを満たして生産している商品の目印
※3バイオマス度:製品に含まれるバイオマス原料の含有率(乾燥重量割合)を示したもの
(2020.7.7 掲載)
リンテックグループでは、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて、本社のある板橋区でさまざまな支援活動を実施。人との距離を保つように呼びかけるフロアマーキングを製作し、板橋区に提供しました。当社グループのフロアマーキングは、滑りにくさなどの安全性に配慮しており、さまざまな床材への貼付が可能。区役所本庁舎内や店舗の床面などに施工され、ソーシャルディスタンスの確保に寄与しています。
また、フロアマーキングと併せて食事のテークアウトができることを知らせるステッカー3,000枚も提供し、区内の飲食店にご活用いただきました。さらに、各医療機関で一部医療資材の調達が困難となっていることを受け、当社の技術を応用したフェースシールド1万個を取引先の協力を得ながら製作。医療従事者の方々の負担軽減につなげていただきました。
(2020.6.19 掲載)
粘着関連製品と特殊紙の総合メーカーである当社は、付加価値の高いラベル用粘着フィルムにおいて強みを持っています。粘着フィルムは耐久性や意匠性などに優れる一方、廃プラスチック問題への関心が高まる中、その環境対応が急務となっています。このような背景から当社では、環境配慮基材を採用したラベル素材のラインアップを拡充。表面基材に再生PET樹脂を100%使用したラベル素材や、植物由来原料を使用したバイオマスラミネートフィルムを展開しています。また、脱プラスチックのニーズが高まっていることから特殊紙製造技術を生かして、耐水性や耐油性などの機能性を備えた紙基材をフィルム基材の代替品として提案しています。
当社は2019年1月に設立された「CLOMA*」に同年4月に加盟し、プラスチック代替素材の普及促進策の検討や、技術情報の発信・共有を行っています。また、全社横断的な脱プラスチック会議を立ち上げ、新たに特殊紙製品の開発専任スタッフを研究所に配置するなど、環境課題への対応と新製品創出に向けた取り組みを強化しています。プラスチック代替素材の開発も積極的に行っており、現在提案を行っているペーパーストロー用原紙はその一つです。海外市場も視野に入れながら採用拡大を目指しています。
※ CLOMA(クロマ):Japan Clean Ocean Material Allianceの略称プラスチックは利便性が高い一方、使用済み製品が適切に回収・廃棄されないことから、海洋に流出したプラスチックごみによる生態系への影響が懸念されています。その課題解決に向けて2019年に発足されたのが「CLOMA」です。業界の垣根を超えて、官民一体となってクリーン・オーシャンの実現に貢献することを目指しています。2020年3月時点で300社を超える企業や団体が加盟しており、各社が持つ技術やノウハウを組み合わせて、新たなソリューションを日本から発信していくことを目標に活動しています。
「CLOMA」ウェブサイト
(2020.3.16 掲載)
※1 2019年3月現在。当社調べ
当社の色画用紙「ニューカラーRシリーズ」は、計74色の豊富な色数と図画工作などに適した紙厚や強度、風合いが特徴の国内トップブランドです。描画・加工適性に優れており児童教材用として、また書籍の表紙や見返し、帯などとしても幅広くご活用いただいています。「きんいろ」「ぎんいろ」「どういろ」を含めた全70色のスタンダードタイプ、目を引き付ける全4色の蛍光色タイプに加え、表裏の色が異なるデュエットタイプなど、多彩なラインアップを展開しています。
1964年に「ニューカラー」(1998年に現在の「ニューカラーRシリーズ」に名称変更)は全判サイズ、計10色のラシャ紙※2として発売されました。1966年、「ニューカラー」を四ツ切・八ツ切という子供が手に取って扱いやすい画用紙サイズに切って全国の小学校に無償配布したところ大変好評で、工作したり絵を描いたりした作品がお礼として多数送られてきました。それまでは画用紙といえば白色と決まっていましたが、これが契機となり、“色画用紙”として販売するという発想が生まれました。翌年には四ツ切・八ツ切にした色画用紙の本格販売を開始。50年以上にわたって続く人気シリーズとして、皆さんにご愛用いただいています。
保育園や幼稚園、小学校など教育現場で多く使われてきた「ニューカラーRシリーズ」は、商業美術分野などにも用途が拡大しています。中でも最近注目されているのが、巨大な装飾用の花「ジャイアントペーパーフラワー」です。「ニューカラーRシリーズ」の風合いや優れた加工適性が生かされた美しい花が、商業施設のウインドーディスプレイやハイブランドの美術装飾用途で活躍しています。
(2019.3.14 掲載)
混抄紙は、小豆の皮やおからカスなどの非木材原料を木材パルプに混ぜ合わせて抄いた紙で、廃棄物の有効活用につながります。また茶殻などのように、原料によってはその香りや色を生かして、独特の風合いを持った紙をつくることもできます。
回収されたペットボトルからつくられた再生PETフィルムを使用した「カイナスシリーズKP5000」は、表面基材に再生樹脂を世界最高水準の80%以上使用しながら、非再生PETフィルムのラベル素材と同等の物性を実現。世界各国で大規模に開催されるラベル関連の展示会「ラベルエキスポ」を主催する英国・ターサス社による「ラベルインダストリー・グローバルアワード2015」のサステナビリティ部門において日本企業初となる受賞を果たすなど、国内外において高い評価を得ています。
建物の窓ガラスに貼るだけで、暑さの原因となる日射熱を大幅にカットし、空調効率を向上させることができます。当社では、可視光線の透過率が高く、室内の明るさや景観を保つことができる高透明タイプや、冬場には室内の熱を反射して暖房熱の流出も防ぎ、通年で空調効率を向上させる断熱タイプなど、さまざまな日射調整フィルムをラインアップしています。
(2018.11.28 掲載)
当社では、ラベルを効率良く自動貼りするラべリングマシンを「L-VIS(エルビス)」ブランドでシリーズ展開しており、食品や物流、医薬品などの幅広い業界で豊富な採用実績を誇っています。特に昨今、インターネット通販が活況を呈し、荷物の取り扱い量が大幅に増加する中、宛名などを表面に印字するラベル素材や、ラベルを発行するためのプリントエンジンを搭載したラベリングマシンの需要も急速に拡大。当社は素材と装置、その両方の開発力を最大限に生かして、ラベルの発行や貼付、バーコードによる荷物の自動振り分けなどまでをトータルにサポートし、迅速かつ正確な配送に貢献しています。
特に大手インターネット通販会社においては、商品出荷までの物流システムが高度に効率化されており、当社では、こうしたシステム構築を担う専業会社とも連携しながら、積極提案を進めています。また、ネット通販というと段ボールでの配送がイメージされますが、商品によってはそれ以外の梱包材料を使って配送されるケースもあり、多様化する梱包形態にも対応していかなければなりません。さらには、昨今の人手不足などを背景とした省人化を目的に、物流拠点においてはあらゆるモノがインターネットにつながる「IoT(Internet of Things)」の導入も進みつつあります。当社では、営業担当者や装置の開発担当者が緊密に連携し、最新のニーズにもお応えしていきます。
(2018.10.2 掲載)
1900年(明治33年)創業の老舗「文明堂」のカステラ。このカステラの敷き紙として当社の耐油耐水紙が採用されています。原料となるパルプに特殊樹脂を含有させることで、油分や水分を染み出しにくくしており、おいしいカステラづくりに一役買っています。
この耐油耐水紙は、コンビニエンスストアやファストフード店などで販売されているフライドチキンやポテトフライの包み紙としても多く使用されています。持ったときに手に油がつきにくいのはもちろん、通気性が高いことから、包んだ後も中の食品が蒸れにくく、“できたてのおいしさ”を長く保つことができます。
ちなみに、カステラの敷き紙のほか、皆さんがよく見かけるあの文明堂さんの紫色の包装紙にも当社品が採用されています。
(2018.8.31 掲載)