CSRレポート2017
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37 第三者意見 リンテックグループは全世界で40社を有し、約5,600人の従業員が働くグローバル企業です。日本と海外の従業員比率は約6:4であることからも、海外事業が重要であることが分かります。社是の「至誠と創造」がCSR活動にも反映され、社長直轄でCSR推進室が置かれていることから、国内外を問わず、リンテックの社会的責任を着実に果たそうという意思を感じます。誠実な企業であり、社会からの要請に真摯に応えようとするリンテックが、世界舞台でもさらに飛躍していくために、以下の3つのポイントに取り組まれることを期待いたします。 一つ目は、海外でのCSR活動も、具体的にどんなことをされているのか記載していくことです。例えば、リンテックは多様な人材の活躍を推進するために、ダイバーシティを促進されています。このダイバーシティに関しては、本レポートの冒頭「特集1」と「社会性報告」の2か所で記載があります。人材を大切にされ、人も企業もともに成長していこうという方向性がよく伝わってきます。しかし、記載されている取り組みのみの内容やデータは、日本におけるものに限られているものが多いですので、海外での具体的な取り組みも記載されることを期待いたします。ダイバーシティを例にしましたが、研修や労働安全、品質保証などほかの各分野についても同様です。海外にいる約4割の従業員にとって、日本だけの記載にとどまらず、自国や日本以外の国についてもさらに網羅されることを期待しているのではないかと思うからです。 二つ目は、ビジネス・エシックス(企業倫理)についての記載です。CSR推進室はCSR活動を推進するだけでなく、全 2017年版で初めて赤羽様から第三者意見を頂戴いたします。ご意見を真摯に受け止め、引き続きCSR経営を推進してまいります。 海外でのCSR活動については徐々に広がりを見せ始めており、より具体的な取り組み状況の報告を充実させていきます。 倫理観の醸成には社是を根幹に、行動規範ガイドラインなどの共有と啓発を目的とした継続的な活動が重要であり、社での高い倫理観の育成も手がけられています。CSR推進室によると、従業員の倫理観醸成にはとても力を入れておられ、そのための研修や社内報発行なども実践されていることも伺いました。現在、世界における経営管理は、コンプライアンス(法令遵守)の実現のためには、いくらルールで縛ってもうまくいかず、人の根底をつくる倫理観の醸成こそが会社づくりで重要であるという理解からビジネス・エシックスに高い関心が寄せられています。既に実践されていることはすばらしいので、他社に先んじてぜひ積極的に開示され、先行企業として信頼感を一層高めるのに生かしていかれることを期待いたします。 三つ目は、汚染の予防です。海外の工場、特に化学品を使用する工場の周辺での懸案事項の筆頭格は「汚染されないか」ということです。一般に、日本においては汚染物質を漏らさないことの手順が確立し、実践も確実にされているため、あえて言わずとも工場の管理体制に対する社外からの信頼感は高いといえます。しかし、海外では、化学系工場といえば汚染物質漏れに対する地域の不安は高いのが実情です。海外では日本の「隠匿の美」とは異なり、「言ってないことはやってない」と取られてしまうため、CSRレポートにおいても、汚染の予防に関して実践していることの開示をぜひご検討ください。CSRアジア 日本代表赤羽 真紀子氏 2017年4月からスタートした中期経営計画「LIP-2019」では、重点テーマの一つに「持続可能な社会の実現に向けた取り組み」が盛り込まれ、社是「至誠と創造」を根幹に置いた「守り」と「攻め」のCSR活動の充実が重要になってきています。 多くの方々に支えていただきながら、グループ全体にわたるCSR活動をさらに推進し、ステークホルダーの期待に応えられるように取り組んでいきます。編集後記第三者意見を受けてそれらの活動についても取り上げていく所存です。 当社グループは海外に11工場を有し、環境マネジメントシステムをグローバル統合して計画的な運用を行っておりますが、汚染防止対策の取り組み状況についても盛り込んでいくように検討いたします。 今後もCSR経営を基本姿勢とした企業活動を強化・推進し、持続可能な社会の実現に貢献する企業を目指してまいります。代表取締役社長 西尾 弘之「リンテックグループCSRレポート2017」制作プロジェクトメンバー

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