CSRレポート2016
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37第三者意見「リンテックグループCSRレポート2016」制作プロジェクトメンバー 多田 博之氏非営利組織ジャパン・フォー・サステナビリティの理事長であり、法政大学客員教授、東北大学大学院環境科学研究科教授、各種官庁の委員などを歴任。編集後記 トップメッセージでは社是「至誠と創造」の精神でCSR活動を推進し、社会に貢献していくことについて触れています。また、特集1では、環境負荷低減の取り組みとして「モーダルシフトの推進」を紹介しています。 特集2は、CSRと事業の融合を目指した「CSRワークショップ」について掲載しました。 ステークホルダーの期待に応えられるようにCSR活動を継続していきます。 いわゆる「日本型CSR」に私は危惧の念を抱いています。コンプライアンス偏重型、チェックシート方式のものがあまりにも多く、それでは持続可能な社会へのパラダイムシフトを起こすというCSR本来の役割が全く果たせないからです。一方リンテック社のCSRは、社是「至誠と創造」を根幹に、CSRの世界標準に肉薄する可能性を秘めています。 トップメッセージにおいて、至誠の到達点はステークホルダーとの信頼関係にあるという認識が明確に述べられています。創造とは、CSRを原動力として社会イノベーションを起こすことと考えられており、その証左が特集2に見られるCSRワークショップの開催です。「継続は力なり。」こうした地道な努力の積み重ねが、新たなビジネスモデルの誕生、それを通した社会変革につながると私は確信します。 2015年度の活動を振り返るなら、マテリアリティに関する目標と主要な評価指標とが策定されたこと、財務情報に加えて非財務情報が併記されたことが、特筆すべき成果と思われます。今後、前者に関しては指標を活用してCSR経営のPDCAサイクルをより精緻に回していくこと、後者においては非財務情報のさらなる拡充を望みます。 特集1のモーダルシフトは地味ですが、大事な活動です。製造業において、物流のCO2発生は意外と大きいからです。後の環境報告における事業と環境活動において、リンテックグループのインプット・アウトプット量をせっかく明示されたのですから、物流も含めてどの事業プロセスにおいてどの程度の負荷が発生しているのか、読者が全体像をより明瞭に俯瞰できるLCA的観点からの解説があってもよかったのではないでしょうか。 最後に提言があります。現行のCSR推進体制を拝見すると、CSR推進室を事務局に、5つのCSR委員会が構成され、担当役員が置かれ、年度毎の活動が着実に行われていることがわかります。今後はこれらの活動をマテリアリティと連動させ、一体化させていくことが肝要です。 さらに言うなら、ここでの活動テーマの多くは「守りのCSR」です。私は第6のCSR委員会を加え、前述のCSRワークショップと連携し、「攻めのCSR」を全社的に展開されていくことを提言したいと思います。そのことが、「至誠」を基盤としつつ、「創造」の翼をよりダイナミックに羽ばたかせることにつながると信じるからです。 多田様には2012年度版より当社CSRレポーティングに対してご助言を頂戴しております。当社グループのCSR活動への取り組みをご理解いただき、誠にありがとうございます。創造から成る「攻めのCSR」に直結するCSRワークショップはまだまだ手探りの状態ですが、継続することにより人材の育成やビジネスモデルの新たな発想も生まれてくると信じています。地道に積み重ねることでCSR活動をイノベーションエンジンに変えていけるように進めていきます。 マテリアリティの特定に沿った活動は、社会とともに持続的成長を目指す当社にとって重要な活動です。目標と主要な評価指標を策定しPDCAサイクルを回すことにより、社会的責任を果たすとともに機会創出なども含めた好循環が生まれてくるものと期待しています。モーダルシフトはスタート地点に立った段階ですが、営業部門が関連部門と連携を取りながら環境保全への取り組みを意識することで、さらに発展していくものと考えています。推進担当役員を配したCSR委員会は、当社のCSR活動を支える重要な活動になっており、これらの活動をマテリアリティとも連動させ、職制とも連携を取りながら進めていきます。また、CSR委員会へのご提言につきましては、CSRワークショップの進捗状況を確認しながら、さらに強化すべきタイミングに合わせて検討したく存じます。 今後もCSR経営を基本姿勢とした企業活動を強化・推進し、だれからも評価され、信頼される企業を目指してまいります。第三者意見を受けて代表取締役社長西尾 弘之ジャパン・フォー・サステナビリティ

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