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第三者意見

CSRアジア 日本代表
赤羽 真紀子氏

昨年に引き続き第三者意見を述べさせていただきます。社是である「至誠と創造」がCSR活動においても実践され、高い倫理観を持ちながら社会的責任の在り方が着実に進化 しています。

まず、SDGs(持続可能な開発目標)委員会を設置されたことです。中期経営計画「LIP (LINTEC INNOVATION PLAN)-2019」で掲げている重点テーマの一つ「持続可能な社会の実現に向けた取り組み」などを全社で具現化しようという意思が表されています。このSDGs委員会は、取締役が推進担当役員に、研究、生産、営業などから選出された全26人もの部門横断的で多様なメンバーが集う組織をつくられました。この委員会は、単にSDGsと活動や製品を関連づけするだけの形式的な組織ではありません。SDGsを新たな機会と捉え、どのようにイノベーションを創出できるかを自由闊達な議論が盛んに行われる場となっているようです。このような組織をつくられたのは、世界の社会課題を持続成長の糧にしつつ、解決していこうというリンテックのグローバル企業としての責任感をよく示すものと評価いたします。

次に、昨年の第三者意見で指摘した事項の中に「汚染の予防に関して実践していることの開示」をもっとアピールされた方がよいということに言及いたしましたが、その点について、韓国の大気環境保全法の改定に伴う汚染の予防のためのインフラを整備され、対応されていることを従業員の声(VOICE)として掲載されています。この真摯で迅速な対応はまさに「至誠と創造」の社是の実践に他ならないと思います。

日本と海外の従業員比率は約6:4であるリンテックが、誠実な世界企業であることを、さらにアピールしていくために、いくつか提案があります。まずマテリアリティとその評価指標をさらに洗練されてはどうか、という点です。例えば、「従業員満足の向上」では、「従業員が意欲をもって働ける職場環境の構築」という取り組みがあります。その主要な評価指標として、「新卒3年以内の離職率」とあります。新卒3年以内の離職率は従業員全体の満足度を表すものであるかは、もう少し説明がほしいところです。他の項目でも、例えば「持続可能な消費への貢献」の主要な評価指標が「国内外展示会への出展回数」となっています。国内外の展示会への出展回数がどのように持続可能な消費へ貢献するのかについてなどの関連性の説明があるといいです。

また、2016年度から本格運用しているマテリアリティ(重点課題)も、ビジネス環境に変化がある場合には、柔軟に見直すことも重要です。例えば、昨今にわかに世界的に注目されるようになってきたマイクロプラスチックの問題です。2018年6月に開催されたG7サミットにおいて、日本はアメリカと共にプラスチック憲章に署名しなかったと報じられましたが、この問題は世界の環境課題では非常に大きな問題です。リンテックとして、この問題についてどうしていかれるか、例えば、生分解性やリサイクル可能な製品割合を増やすなどの方向性があれば、そのことを開示されることもぜひご検討ください。

第三者意見を受けて

2017年版に引き続き赤羽様から第三者意見を頂戴し、社是「至誠と創造」の実践およびLIP-2019の重点テーマに対する取り組みであるSDGs委員会の設置について、過大なご評価を頂きありがとうございます。委員会の参加メンバーのみの活動とならないように社内浸透を図り、当社グループ全体の活動として成果を導き出し、全従業員に成果を実感してもらえるまで継続してまいります。

マテリアリティにつきましては、主要な評価指標の選定理由を明確に示し、ステークホルダーへ説明するように努めてまいります。また、社会の変化やSDGs委員会の活動成果を取り入れながら、柔軟に見直すように進めてまいる所存です。

今後も、頂いたご意見を真摯に受け止めて、本業を通じた社会課題の解決に当社グループが一体感を持って取り組みます。社是「至誠と創造」が当社グループの根幹にあることを全従業員と共有し、持続可能な社会の実現に貢献する企業を目指してまいります。

代表取締役社長 西尾 弘之

「リンテックグループCSRレポート2016」制作プロジェクトメンバー

「リンテックグループCSRレポート2018」
制作プロジェクトメンバー

編集後記

CSRレポートは、組織横断的なメンバーの支援により成り立っています。CSRサイトだけで紹介している活動もあり、併せてご覧いただけると幸甚に存じます。

特集では、リンテックグループ各社で実施したCSR勉強会とSDGs委員会の活動を採り上げました。それらの活動は社是「至誠と創造」、社是を支える「LINTEC WAY」が基盤となっています。当社グループが社会と共に持続的成長を遂げるために、全従業員が自ら考え行動を起こし、一体感を持って活動することを目指しています。