環境報告

自然共生

自然共生(自然への環境負荷低減)の活動として、水保全(水使用・排水処理)に取り組んでいます。節水と回収水の再利用、排水基準の遵守、排水水質にも十分に注意を払っています。

用水使用量と排出量の削減

リンテックにおける2022年度の用水使用量は7,798千m3でした。このうち約86%を製紙部門がある熊谷工場と三島工場で使用しています。2022年度は原単位で46.60m3/tとなり、目標の対前年度1%削減は達成できました。
今後の用水原単位目標は2021年度比で2025年度に4%削減を目指しています。目標の達成に向け、各工程における用水使用量と排水量の削減および漏水対策に継続して取り組んでいきます。
抄紙機を有する工場では水質汚濁防止法に加え、愛媛県赤之井川流域の三島工場は瀬戸内海環境保全特別措置法(瀬戸内法)に対応し、また、埼玉県荒川流域の熊谷工場は埼玉県生活環境保全条例などに対応し、それぞれ地域の排水基準を満たしています。

用水使用から排水までの工程

用水は水源別に集計しています。

表は横にスライドして御覧いただけます。

種別 2020年度(千m3 2021年度(千m3 2022年度(千m3
用水合計 7,951 7,718 7,798
・水道水 531 509 540
・工業用水 3,660 3,715 3,383
・地下水 3,760 3,494 3,876
排水 6,163 6,630 6,191
  • 用水は、水道水、工業用水、地下水の合計です。

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使用した基準、方法、前提条件

水道水、地下水、工業用水は測定数値

水道水、地下水、工業用水は測定数値

用水使用量(熊谷工場、三島工場の洋紙生産)

用水使用量(熊谷工場、三島工場の洋紙生産)

排水量(熊谷工場・三島工場の特定排出水)

処理排水量(熊谷工場・三島工場)
  • 熊谷工場と三島工場に設置している排水処理設備の流量計合計値。

水質管理(排水)

熊谷工場と三島工場における排水水質は以下の通りです。

熊谷工場の排水処理設備
熊谷工場の排水処理設備

2022年度 排水水質(熊谷工場・三島工場)

熊谷工場

表は横にスライドして御覧いただけます。

項目 排水基準 実績
最大値 平均値
pH 7.47 7.07
濃度規制 SS*1 60(50)以下 42.90 11.73
BOD*2 25以下 21.00 9.12
COD*3 - 43.20 22.09
総量規制 COD(t/日) 0.858以下 0.265 0.121
窒素(t/日) 0.4068以下 0.1420 0.0023
リン(t/日) 0.0418以下 0.0065 0.0007

三島工場

表は横にスライドして御覧いただけます。

項目 排水基準 実績
最大値 平均値
pH 5.8~8.6 6.0~7.7 6.77
濃度規制 SS*1 80(60)以下 44 4
COD*3 90(65)以下 89.2 25.0
TN 120(60)以下 47.1 5.5
TP 16(8)以下 0.83 0.04
総量規制 COD(t/日) 0.9431以下 0.4945 0.2365
窒素(t/日) 0.3961以下 0.1990 0.0519
リン(t/日) 0.0405以下 0.0014 0.0004
  • *1SS:Suspended Solids(浮遊物質量)
  • *2BOD:Biochemical Oxygen Demand(生物化学的酸素要求量)
  • *3COD:Chemical Oxygen Demand(化学的酸素要求量)

生物多様性保全のための取り組み

リンテックグループでは、リンテックグループ品質・環境・事業継続方針に「生物多様性の保全」を掲げ、国内外において生物多様性の保全活動に取り組んでいます。
国内工場の龍野工場では、保全種リストの「アサノハカエデ」や「ベニカナメ」の維持管理・観察を行っています。これからも、外部企業と連携しながら生物多様性の保全活動を進めていきます。

育成サイズを管理しながら、アサノハカエデの観察を継続中
育成サイズを管理しながら、アサノハカエデの観察を継続中
アサノハカエデの看板
アサノハカエデの看板

千葉工場では、2022年6月に初めて、倉庫西側の壁一面に「植物のカーテン」を実施しました。ツルの長さは4メートルを超え、8月には写真のようになりました。今後も身近な活動を進めていきます。

植物のカーテン
植物のカーテン