環境報告

環境配慮製品の開発

リンテックグループは、ものづくりを担う企業の責任として、環境負荷低減を指向した製品の開発に力を注いでいます。また、設計段階からLCAを参考に資源採取・原材料調達から製造過程、廃棄までを含めた環境負荷低減に努めています。

  • LCA: Life Cycle Assessmentの略称。製品のライフサイクル全体を通じて投入されるエネルギーや水、原材料の量や排出されるCO2、有害化学物質などを算出し、環境への影響を総合的に評価する手法。

環境配慮製品のガイドライン策定と運用

リンテックでは、LCA*1を考慮し、評価した環境配慮製品の開発を進め、2022年度は40件開発しました。また、ISO14021*2に準拠した「自己宣言型環境配慮製品」のガイドラインを作成し、運用しています。今後も環境配慮製品の開発に努めていきます。

  • *1LCA: Life Cycle Assessmentの略称。製品のライフサイクル全体を通じて投入されるエネルギーや水、原材料の量や排出されるCO2、有害化学物質などを算出し、環境への影響を総合的に評価する手法。
  • *2ISO14021: 「環境ラベルおよび宣言-自己宣言による環境主張(タイプⅡ環境ラベリング)」のための国際標準規格。企業自らが基準を設け、これを満たすことでラベルを付与することができる。
環境配慮製品の開発件数

環境負荷低減に役立つホットメルト粘着剤使用製品の開発

ホットメルトタイプのラベル素材は粘着加工時に有機溶剤を使用せず、乾燥工程もないため、環境負荷が少なく、エネルギー使用量も少ないことが特徴です。2022年度、新たなホットメルトタイプのラベル素材として「HVT」製品をラインアップしました。「HVT」は植物由来原料を使用しており、機能性を損なうことなくバイオマス度*125%を実現しました。さらに、安全性を評価した物質のみを使用可能とする食品衛生法ポジティブリスト制度に適合しています。同じ表面基材を用い、同程度の性能を示す溶剤系粘着ラベルよりも約20% CO2排出量を削減*2することも可能です。「HVT」製品はさまざまな被着体に高い粘着力を示し、曲面貼付性に優れるため、食品や日用品の表示ラベルや物流用ラベルなど、幅広い用途で使用することができます。

  • *1バイオマス度:製品に含まれるバイオマス原料の含有率(乾燥重量割合)を示したもの。
  • *2国立研究開発法人産業技術総合研究所IDEA Ver.3.1の気候変動IPCC2013GWP100aを使用しており、2022年11月時点での自社ルールに基づく算出結果です。計算方法の見直しやデータの更新などにより試算値が更新される場合があります。
各種表示ラベルなどの幅広い用途に使用可能
各種表示ラベルなどの幅広い用途に使用可能

PET製容器と同質素材を使用したモノマテリアルラベル素材

身の回りではPETやPP、PEなどさまざまな素材の容器が使用されており、内容表示を目的に粘着ラベルが貼付されています。昨今、容器のリサイクル需要が高まっていることから、PET容器と同時にリサイクルされても、リサイクル効率が低下しない、ポリエステル系モノマテリアルラベル「MMP50CA BP401 8SK」の販売を2022年11月30日に開始しました。
PET容器と同素材のポリエステル系粘着剤を使用することで、PET容器リサイクル時の異種材料や着色材料混入によるリサイクル効率の低下を抑制することが可能となります。
また、表面基材に特殊な表面処理を施すことで、ペットボトルの洗浄工程で行われるアルカリ洗浄によってラベルに印刷されているインクを剥がして除去でき、リサイクルの障壁となる異物混入の課題解決に貢献します。
さらに、食品衛生法ポジティブリストに対応した材料で構成されており、食品関連への適応も可能。日本有機資源協会認定のバイオマスマークも取得(バイオマス度40%・認定番号:210377)しており、CO2排出量の削減に貢献します。

  • バイオマス度:製品に含まれるバイオマス原料の含有率(乾燥重量割合)を示したもの。
容器のリサイクルを促進します
容器のリサイクルを促進します